メルセデス・ベンツ新型Sクラスが登場! 「拡張現実ナビゲーション」など驚きの技術がてんこ盛り (1/2ページ)

メルセデスのフラッグシップがラグジュアリーを再定義

 2021年1月28日(木)、メルセデス・ベンツ日本は新型Sクラスを発表し、発売を開始した。Sクラスとしては2013年以来、8年ぶりの全面改良となる。同日行われたオンライン発表会で代表取締役社長の上野金太郎さんは、「今回の新型ではデザイン、技術、安全性、快適性のすべてにおいて、いまお客様が求める“ラグジュアリー”とは何かをつきつめた」、「私自身30年以上メルセデス・ベンツに携わってきたが、今回のSクラスを初めて見た時の高揚感はこれまでに経験したことのないものだった」などと語った。また今回の発表会はYouTubeにて誰もが視聴することができ、「待ってました」、「かっこいい!」、「ヘッドライトが綺麗」、「先代からの乗り換えが楽しみ」、「いつかはSクラス」などのコメントで盛り上がっていた。ではこのクルマの詳細を見ていこう。

メルセデス・ベンツ新型Sクラスのエクステリアデザイン

 メルセデス・ベンツ エクステリアデザイナーのロバート・レズリックさんはSクラスのデザインの特徴は「不要なキャラクターラインをすべて取り除いたところ」だと語る。サイドウインドウ下のキャラクターラインを1本のみとし、「キャットウォークライン」と呼んでいるというが、これによって車両を長く滑らかに見せているのだそうだ。

 またロバートさんがこのクルマのデザインのなかで一番気に入っているのはヘッドライトだという。「片側130万画素であるとういう技術面ではもちろん、デザインの観点から見ても傑作。メルセデスの典型的なアイブローに3つの丸いアクセントを従えた青いライト、4つのレンズはまるで宝石のようだ」と語った。

メルセデス・ベンツ新型Sクラスのインテリアデザイン

 メルセデス・ベンツ インテリアデザイナーのハートムート・ジンクヴィッツさんによれば「革新的なデザインをコンセプトとしたが、ハイテクだけでなくウッドや革、金属といった素材など、伝統的な価値も同時に際立たせた」とのこと。

 具体例のひとつとして、ダッシュボード手前に浮かんだセンタースクリーンが挙げられる。ダッシュボードとつながっていないため存在感がある一方、ダッシュボードとウッドデッキを同調させることによって、調和を実現している。

メルセデス・ベンツ新型Sクラスの新技術

 今回新たなボディ構造を開発し、ピラーなどには遮音材を採用。ボディ剛性は大きく向上した。メルセデス・ベンツSクラス プログラムディレクターのオリヴァー・トーネさんによると、「すでに優秀だった先代から低周波ノイズがさらに改善され、後席に乗る人にはとくにその恩恵が感じられる」という。

 また新型Sクラスには小回り性能を格段に向上させる後輪操舵システム、「リア・アスクルステアリング」が採用されている。約60km/h以下の際にリアホイールをフロントホイールと逆方向に最大4.5度傾けることによって回転半径を縮小し、駐車時などでの扱いやすさを向上させている。「ホイールベースが長く4MATICのSクラスだが、もっと小さなクルマを運転しているかのような感覚。コンパクトカーに迫る取り回しに良さが感じられる」とオリヴァーさんは語る。小回り性能のみならず、高速走行時も走りが安定するとのことだ。

 さらにドライバーの顔、指紋、声のいずれかの生態認証、もしくはPINコードの入力によってシート、ステアリング、サイドミラーのポジションやコックピットディスプレイの表示スタイル、ペアリングした携帯情報端末、ナビゲーションのお気に入り設定などを統合して読み込む機能も搭載されている。


新着情報