「方向感覚」さえ狂わせる恐怖の「ホワイトアウト」! その実態と走行中の対処法とは (1/2ページ)

記録的大雪で大規模事故につながったケースも

 ここ数年の豪雪で話題になるのが、ホワイトアウト。2020年から2021年にかけての冬も各地で発生し、東北自動車道で起こった140台もの玉突き事故ではホワイトアウトで先頭車両が停止してしまい、そこに次々と後ろから衝突。1名が亡くなるというものだった。それをきっかけにホワイトアウトとはなんぞや、的な紹介が多く見られたが、教科書的な内容が多く、実際に遭遇した人の声はあまりなかったりする。

 雪国の方であれば1度は経験していると思われ、今さら感があるかもしれないが、実際に遭遇するとどうなるかをここで紹介しよう。非降雪地出身&在住のワタクシ個人の経験ながら、対策の参考にもなるとは思うのでぜひ読んでいただきたい。

1)突然やってくる

 ニュースの解説では、雪がたくさん降って視界が非常に悪くなるというのが多いが、加えて風が強い吹雪の日になりやすい。ただ上から下に落ちているなら、それほど視界は悪くはならない。また風や路面の状況に影響されることもあって、トンネルを抜けたり、山に入ってきたら突然起こるということも多いので確実に予測するのは不可能と思っていい。

2)方向感覚が狂う

 前後左右がわからなくなると紹介していることも多い。ただし、車内の風景とハンドルの位置などでさすがに前後左右はわかると思われる。怖いのは路面から雪が巻き上がったり、風で流される雪によって、目が回ってくること。もちろん頭のほうが上というのは意識としてはわかるが、グルグルと雪が舞っているなかを進んでいくと、3次元的に感覚が狂ってきて、ブラックホール(正確にはホワイトホールか!?)に吸い込まれるような錯覚も起こってくる。強風の日の桜吹雪のなかで一点を注視している感覚といったらわかりやすいだろうか。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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