エンジン音は高回転まで回れば回るほど周波数は高くなる!
サーキットに行って、レーシングカーが奏でるエキゾーストノート(「エキゾーストの音」ではない!)が聞こえてくると、心が弾んでくる人も多いだろう。
市販車の音量規制は年々厳しくなっているので、レーシングカーのサウンドはより際立って聞こえる。
もっとも、レーシングカーといえども、音量は無制限ではなく、JAF公認レースの場合、最大音量は測定距離3mの場合120dB(A)以下と規定されている(詳細は各カテゴリーによって異なる)。
ではなぜ、レーシングカーの排気音量は大きいのか。
1)エンジンがチューニングされているため
レース用のエンジンは、高性能化を図るためにチューニングされている。
エンジンを高性能化するためには、吸排気系のチューンやターボのブーストアップ、あるいは排気量アップで吸入空気量を増やしたうえで、燃焼効率を向上させるのが基本。エンジンの力強さはトルクで決まり、トルクは爆発力で決まるので、チューニングした結果、爆発力が増せば、その音量も大きくなる。
また、1気筒1回の爆発でのトルクが同じでも、高回転化し、1分間の総爆発回転数が増えれば馬力もアップする。エンジン音は高回転まで回れば回るほど周波数は高くなるし、爆発力が増せば音圧は大きくなる。高周波数×大ボリュームは、“いい音”のセオリーなので、レーシングカーのエンジン音は迫力があって、カッコいいということになる。