コンセプトカーをそのまま市販化したようなモデルも存在!
自動車というのは大量生産、大量消費を前提とした製品だけに、広くユーザーに受け入れられるものでないと成り立たないと言える。スーパーカーが、目玉が飛び出るほど高いのは少量生産が理由のひとつだったりする。それだけに、たくさん売れるか売れないかというリスクはつねにつきまとうのだが、ときにそれを無視したかのような、超個性的なクルマが登場することがある。今回は日本車編として、超個性派グルマたちを振り返ってみた。
1)いすゞビークロス
奇才、サイモン・コックスがデザインしたモーターショーのコンセプトカーをそのまま市販化したようなクルマだけに、文句なしに超個性的だ。ただし、コンセプトカーが登場したのは1993年で、このときのベースはジェミニベースだった。それが市販化となったのは1997年と、けっこうな開きがあった。
それも関係してか、ベースはビッグホーンに変更され、よく見るとコンセプトカーと市販モデルではけっこうデザインが異なるというのが実際だ。当時の関係者によると、急ごしらえな部分もあったり、規制に合わせるために、最初から作り直した感じだったという。
2)トヨタiQ
個性派といえば外せないのがこちら。登場した2008年当時、Aセグメントに注目が集まっていたこともあって、大いに話題になった。デザインを欧州のスタジオが手掛けたというのも、個性派となった理由のひとつだ。
販売的にはあまり振るわず、失敗作という人もいるが、ステアリングの構造などで技術的なトライも多くされていて、その後のトヨタのクルマづくりに大きな影響を与えたのは事実だ。GRモデルがあるのも注目である。
3)スズキ・ツイン
コンセプトはトヨタのiQと似ているのかもしれないが、いずれにしても究極のシティコミューターとして2003年に登場した。デザインは可愛いものの、車内は必要にして最小限で、もちろんふたり乗り。ラゲッジも極狭だった。
ただ、ほかの軽に先駆けて、ハイブリッドを設定していたのは注目だ。ちなみに2年ぐらいしか販売されず、約1万台が売れたのみ、ハイブリッドはたったの300台とされている。