速く走るよりも難しいが確実に「モテる」! 真の「運転上手」がやる「超思いやり」運転7つ (2/2ページ)

右折車や前走車、自転車などへの配慮も重要なポイント!

4)右折レーンのない交差点での右折車への思いやり

 4つ目は、赤信号の交差点で停車中に、対向車線に右折レーンがない状況の場合、信号が青になったら先に右折車両を通してあげる。これも思いやりのある運転です。右列レーンや右折車両用の信号がある交差点の場合は、その指示に従うのがルールですが、右折レーンのない交差点で先頭に右折車両がいると、その車両が後ろの流れをせき止めてしまうことになります。

  

 そうすると、渋滞が起こってみんなが困りますね。信号が青になったら、パッシングで「行っていいよ」と合図をして、右折車両を通してあげるまでにかかる時間は、ものの5秒程度。それをやるだけで渋滞ができにくくなるのですから、ぜひ心がけてほしいと思います。

5)自転車やバイクを追い越す際の思いやり

 5つ目は、路肩を走る自転車やバイクを追い越す時に、ほんの気持ち程度でいいので速度を落としたり、距離をとってあげること。これは、自分が自転車に乗って走っているとよくわかりますが、スレスレの距離をわざとスピードを上げるように追い越していくクルマがなんと多いことでしょうか。もちろん、クルマのドライバーからすれば、邪魔な存在だという気持ちもわかります。

 でも、歩道を走ることのできない区間も増え、自転車だって本当はイヤだけどヒヤヒヤしながら端っこを走っているわけですよね。そもそも、道路はクルマだけのものではないので、自転車やバイクを邪魔者扱いするなんてもってのほか。「ちゃんとみてますよ、気遣ってますよ」という気持ちを、ほんの少し速度をゆるめて間隔をあけてあげることで、自転車やバイクの運転手に伝えましょう。

6)後ろから車間距離を詰めてくるクルマへの思いやり

 6つ目は、片側2車線以上ある道路や、高速道路などで、後ろから車間距離を詰めてくるクルマがいたら、先に行かせてあげること。人間誰しも、急いでいるときというのがあるものですね。そんなに急ぐくらいなら、もっと余裕を持って出発すればいいじゃん、といいたいところなんですが、お手洗いに行きたくて焦ってるとか、同乗者の具合が悪いとか、切羽詰まった状況もあるのだと思います。

 そんなときに、前のクルマがのんびりと走っていたら、焦りやイライラが募るのは当たり前。という気持ちで、潔く道を譲ってあげましょう。これは、つまらない事故やトラブルに巻き込まれないための自己防衛でもあるのです。こうしたクルマが後ろにいないかどうか、常にバックミラーの確認も忘れないようにしたいですね。

7)夜間走行時の前走車への思いやり

 7つ目は、夜間の走行の時に前走車のドライバーが眩しくないように気遣うことです。最近はSUVが増えていますので、SUVオーナーの方はとくに、軽自動車のセダンタイプやスポーツカーなど、車高の低いクルマの後ろについた際に、サイドミラーなどを照らしすぎてしまっていないか気をつけてあげてほしいと思います。

 赤信号で停車中も、前のクルマの運転席が自分より低いなと思ったら、少し車間距離を長くとってあげるなど、バックミラーやサイドミラーに反射しないように気遣ってあげるといいですね。ライトの光を直視してしまうと、その後の運転にも悪影響が出る可能性もあるので、車高の高いクルマのオーナーはとくに思いやりが必要だと思います。

 というわけで、クルマの流れ全体をみながら的確な判断をして、「自分が今、どんな運転をすれば全員がスムースに走れるか」を考えながら走るための、7つのポイントをご紹介しました。これを行うには、常に四方八方にアンテナを張り巡らせながら運転することが求められるので、これができる人がいちばん上手な運転をする人ではないでしょうか。ぜひ、1つでも2つでもできるようになって、お互いに気遣いながら運転できる、思いやりにあふれたクルマ社会が実現してほしいなと思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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