100万円を切るお買い得車のなかでも走りを楽しめるモデルが存在
3)トヨタMR-S:95万円
1999年に誕生したMR-Sは、いまのトヨタにはラインアップのないミッドシップの2シーターオープンカー。それまでのMR2がスパルタンなスポーツカーだったのに対して、マイルドな特性のエンジンや前後オーバーハングを切り詰めロングホイールベースとなったシャシーなどのおかげで扱いやすいスポーツカーに変身した。
それゆえにスポーツカー市場では人気が高まることがなく、年式からすると高価ではあるが、価格が高騰することなく、それなりに入手しやすい相場で推移してきている。トランスミッションは前期型が5速で、後期型になると6速へとバージョンアップ。2ペダルにしてもシーケンシャルMTといわれるもので、クラッチレスだが変速はマニュアル操作が必要なタイプで、日常的にスポーツドライビングを感じることができる。
4)三菱i:25万円
最後に紹介するのは、三菱の軽自動車「i」。スポーツカーというには、あまりにもスタイリングやパフォーマンスの面で納得できないかもしれないが、その乗り味は間違いなくスポーツカーといえる大穴的モデルである。その理由は、エンジンをリヤに搭載していることにある。
とくに初期モデルや上級グレードに搭載されるターボエンジンの特性はトルクフルで、コーナーの立ち上がりでアクセルを全開にするとフロントがフワッと浮き上がるような感触がある。その瞬間だけかもしれないが、まるでポルシェ911に乗っているかのように錯覚できるのだ。トランスミッションは4速ATだけの設定のため、MT至上主義の人は認められないかもしれないが、2ペダルでスポーツドライビングを気軽に味わいたいという人にはオススメしたい。なにより、相場が25万円程度と手ごろになっているのも魅力だ。