油膜や古い撥水コーティングは視界を悪化させる原因になる
3)ワイパーを点検する
ガラスそのものに目がいきがちだが、ワイパーも重要な関連部分だ。洗車時におこないたいのはゴム部分の拭き上げで、濡らした布などでしごくようにきれいにしてやる。ゴムの劣化したものが表面には付着していることが多く、かなり真っ黒になるはずだ。もちろんこの劣化部分を除去したことで、ガラス面に対するアタリがよくなるので、拭き上げもきれいになる。
さらにあわせておこないたいのがワイパーの点検で、ゴムを横から見て曲がっていないか。軽く全体を引っ張ってみて切れたりしていないか。さらにはブレード全体をみて、サビなどが出ていないかもみておく。交換頻度はブレードすべてを1年ごとというのが基本だ。
4)油膜を落とす
油性である固形ワックスが油膜の原因になるのはよく知られているところ。最近ではコーティングが主流になっているから油膜が発生しないかというと、そんなことはなく、徐々に付着する。原因は排気ガスに含まれるオイル分などで、固形ワックスを使用しているときのように急激に付くというよりも、徐々に目立つようになってくるというのが実際だ。
肝心の落とし方は軽いようなら、スプレータイプで落とすことができるし、頑固なら専用のコンパウンドで落とすしかない。スプレーは拭き上げ後の仕上げとして使えばいいし、コンパウンドは水で流し落とす必要があるので、洗車の前におこなう。頻度として洗車ごとにスプレータイプの油膜落としをかけておくとひどいことにはならないだろう。
5)古い撥水コーティングを除去する
油膜と同じように視界が悪くなるのが、古いコーティングだ。ガラスコーティングの成分はふたつにわかれていて、シリコンとフッ素で、前者は、撥水力は高いが耐久性はそこそこ。後者は逆となる。具体的な耐久性は、雨の頻度にもよるので一概にはいえないが、いずれにしても撥水がしなくなってきたなと思ったら、一度除去してしまったほうがいい。
撥水力が落ちてきた初期のころならそのまま塗り重ねしても効果は発揮されるものの、劣化が進むと、そのうえに再コーティングしても効果は半減してしまうだけ。すでに紹介した油膜落とし用のコンパウンドで磨いてから再コーティングしてやる。その手間がかけられない場合は、スプレータイプの油膜落としでいいので、少しでも劣化した被膜を落としてやりたい。