インディはエンターテインメント性が高い!
気になるエンジンはともにコンペティションで、ホンダ、メルセデス、フェラーリ、ルノーの4社が競合するF1に対して、インディカーはホンダとシボレーの2社がエンジンを供給しているが、そのスペックはF1とインディカーで大きく異なる。1.6リッターのV6ターボが搭載されているF1に対して、インディカーは2.2リッターのV6ツインターボを搭載。最高回転数もF1の15000rpmに対して、インディカーは12000rpmに設定されるほか、最高出力も1000馬力のF1に対して、インディカーは700馬力とエンジンパフォーマンスはF1が高くなっている。
ちなみに、タイヤはともにワンメイクで、ピレリを採用するF1に対して、インディカー・シリーズはファイアストンがタイヤを供給。ドライバーの顔ぶれは両シリーズともに世界屈指の強豪が集結している。
このようにシャシーを含めて激しい開発競争が進められているF1に対して、インディカー・シリーズはワンメイクの要素が強く、それゆえにインディカー・シリーズではF1以上に激しいバトルが展開。とくにオーバルコースでは、誰がウイナーに輝くのか予想がつかないシーソーゲームが続くことから、エンターテイメント性の高いレースだと言える。
これとは対照的に激しい開発競争が続くF1ではマシンの性能差がリザルトを左右。時としてワンサイドのゲームになることも多いが、それでも、ロードコースや市街地コースにおける圧倒的なパフォーマンスは、唯一無二の存在と言えるだろう。
このように同じフォーミュラカーながら、F1とインディカー・シリーズはマシンも違えば開催コースやレース展開も大きく異なる。世界選手権のF1、アメリカで独自の発展を遂げてきたインディカー・シリーズともに個性的なカテゴリーで、多くのファンを魅了しているのである。