燃費がウリのハイブリッド車にスポーツマフラー! 矛盾しそうなアイテムの効果とは?

燃費の向上につながるマフラーも存在する!

 スポーツマフラーというのは、カスタムの定番アイテムで、車検対応であれば安心して楽しむことができる。ただ、気になるのは付けられる側、つまりクルマのほうで、ハイブリッドがどんどんと増えているということ。エコのためのクルマで、エンジンがかかるとはいえ、システムによっては常時かかっているわけでもない。そう考えていくと、現状で交換する意味があるのかという気はしてくる。

 もちろん見た目がよくなるとか、排気音が迫力のあるものになるなど、メリットがあるのは事実。ただし、ハイブリッドは燃費がいいのがメリットなわけで、スポーツマフラーにしてしまうと悪化しそうというイメージは強い。燃費の悪化には目をつぶって、エンジンのパワーが引き出せればいいという考え方もあるだろうが、いずれにしてもどうなるのか気になるところだ。

 現在販売されているスポーツマフラーをみてみると、ただパワーをアップさせたり、排気音を野太いものにするなど、王道的な効果をうたっているものもあるが、燃費がよくなることも両立させているものもけっこうある。

 そんなことあるのか? と一見すると思うかもしれないが、よくいわれる走りの効率を高めることは燃費アップにつながるということが、ハイブリッド用のマフラーにも当てはまる。つまり単に抜けをよくするのではなく、低・中・高回転それぞれに合わせて排気の状態をうまくコントロールすることで、エンジンのポテンシャルをうまく引き出してやり、結果として燃費の向上を実現している。簡単にいえばそれほどアクセルを踏まなくても、不満のない走りを実現すればいいわけだ。

 実際はその落としどころは非常に微妙で、開発にも時間がかかるし、各車種ごとのマッチングもガソリン車以上に慎重に取らないダメ。さらには従来であれば、吸気系なども一緒に交換しないと効果半減などといわれていたが、最近のハイブリッド用マフラーは吸気や点火系などがノーマルであることを前提に作られていたりする。ひと口に、スポーツマフラーといっても、時代に合わせて進化しているといっていい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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