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世界的なクルマの電動化の流れ! それでも日本で人気の「ハイブリッド車」が海外で普及しないワケ (2/2ページ)

世界的なクルマの電動化の流れ! それでも日本で人気の「ハイブリッド車」が海外で普及しないワケ

トヨタが広めたハイブリッド技術

 日本では当たり前になっているハイブリッド車だが、海外ではあまり普及していない。その裏付けとして、経済産業省が2018年に示した、2017年時点での国別・新車に占める電動車の割合を見てみよう。

 日本が31.6%、アメリカが4.0%、ドイツが3.0%、フランスが4.8%、中国が3.0%、タイが2.7%、そしてインドが0.03%となり、日本がクルマの電動化で世界をリードしている姿が明らかだった。

 背景にあるのは、ハイブリッド車の普及だ。

 周知のとおり、ハイブリッド車はトヨタが90年代からプリウスを起点に量産化し、各モデルへと横展開していった。システムとしては、いわゆるストロングハイブリッドであり、その機構にはトヨタや、トヨタ関連企業によるさまざまな特許が含まれている。そのため、トヨタを追ってハイブリッド車開発を進めようとした各自動車メーカーは、トヨタの特許に抵触することを避ける必要がある。

 実際、ホンダのハイブリッドシステムの開発担当者は「弊社で技術的な発想しても、結局トヨタの特許に引っかかり実用できないケースは多い」と話す。それでも、トヨタがハイブリッド車を軸に国内販売を伸ばすなか、各メーカーは、日産のe-POWERのように、さまざまな方法で各種のハイブリッド車を量産するようになった。

 欧米でも2000年代中盤ごろから、モーターをエンジンのアシストと回生エネルギー用の発電機として使うマイルドハイブリッドや、ダイムラー・BMW・GMが技術連携した2モーターハイブリッドシステムなどを量産したが、販売は伸びず、多くのハイブリッド車が生産を継続しなかった。日本とは、クルマに対するユーザーの志向など、社会背景が違うことが大きな原因だと思われる。

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