品質の管理や日本仕様に合っているかなどを確認する
細かいところでは各部の点検や組み付け具合のチェックなど、徹底的に実施。実際に某メーカーのPDIを見たことがあるが、専門の検査員がマーカーや付箋で不具合箇所をどんどんとチェックして印を付けていくのが印象的だった。パッと見、素人目にはなにが問題なのかはまったくわからないほどだったが、とにかく日本のユーザーは細かいところにもこだわるだけに、品質をしっかりと確保するというのが前提となる。
もちろん機関部分も含めて、装備や表示などが日本仕様に合っているかの確認もおこなわれ、日本語のコーションラベルやステッカーもPDIで貼り込まれる。この結果、日本車同様に新車時に課せられる3年間の車検受検は免除されて、ディーラーレベルでナンバーと封印をすることができるようになっている。最後に、国内の輸送中にキズが付かないようにカバーやシートがかけられて終了。各ディーラーへと配送されていく。
一部のインポーターでは品質管理を間近で見られるように見学ツアーを実施しているところもあるので、機会があればぜひ参加してみてほしい。また、メルセデス・ベンツでは豊橋にあるVPC (ビークル・プレパレーション・センター)と呼ばれる新車整備センター内にデリバリーセンターを設置して、他ブランドに先駆けて、直接引き取って、乗って帰れるサービスを実施していたりもする。