「赤いエリア」まで針が行くと壊れる? クルマのタコメーターの「レッドゾーン」の意味とは (1/2ページ)

タコメーターはクルマの性能を有効に引き出すためには欠かせない

 運転中、車両の状態がどうなっているかをドライバーに知らせるためのインターフェースがメーターだ。装備するメーターは、車両のタイプによって違いはあるが、重要度の高い情報はすぐに確認できるよう、視認性に優れた位置や大きさで設定されている。

 こうした意味では、市販車でもっとも重要度の高いメーターが速度計だろう。どのクルマもドライバーの正面に見やすくレイアウトされているのが一般的だ。(ダッシュボードセンターにレイアウトされる例外もあるが)

 これ以外のメーター、水温、燃料、油温、油圧、電流、電圧、過給圧(過給機付きエンジンのみ)などは正常に機能している状態では一定値を示し、頻繁に確認する必要がないことから、小型なものとなり、レイアウト位置もドライバーの正面からは外れたところになる。

 ところが、スピードメーターと同等の扱いを受けているのが、エンジン回転数を示すタコメーターだ。アナログ式の場合は、ドライバーの正面にスピードメーターと同じ大きさにして、ふたつ並べて配置される例がほとんどである。

 エンジン回転はそれほど重要な情報なのか、ということだが、もともとはレーシングカーが発祥となるメーターで、トルクバンドを有効に使ったり回転上限(エンジン損壊防止)を知るために設けられたものだった。そこから転じ、いまやスポーツタイプの車両には必須の装備となり、マニュアルミッション車のシフト操作と組み合わせ、クルマの性能を有効に引き出し走らせるためには欠かせないメーターとなっている。

 ところで、このタコメーターだが、回転上限の領域は赤色でゾーン分けされ、この領域まで使ってはいけない、というメーカーの指示(警告)がされている。いわゆる過回転(オーバーレブ)によるエンジンの損壊を防ぐためだが、どんな意味を持っているのだろうか。


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