N-BOXはペットボトルのキャップの置き場まで備える
その軽自動車で感心させられるドリンクホルダーのひとつが、ホンダN-BOXのものである。というのは、前席ドリンクホルダーの横に、ペットボトルのキャップを置くのにちょうどいい凹みスペースがあるのだ。考えてもみれば、ペットボトルを飲む際、キャップを開けなければならない。問題は、キャップの置き場所だ。下手にどこかに置くと、見失ったり、振動などでフロアに落ちてしまったりする。ボクは以前、運転中にペットボトルの水を飲む場合、当然、片手でペットボトルをドリンクホルダーから持ち上げ、片手でキャップをくるくる回して開け、キャップを指に挟みながら、飲む……という片手アクロバット的な飲み方をしていた経験もあるが、大変である(汗)。
が、N-BOXのように、キャップの置き場がドリンクホルダーのすぐ横にあれば、一時停止中、サッとペットボトルを取り出し、キャップを置いて、キャップの置き場に困ることなく、スムースに飲むことができるわけだ。「へーっ、N-BOX、考えているじゃん」と開発陣にその感動を伝えたら、げっ、「ドリンクホルダーの横の凹みは、N-BOX専用のキーホルダーを置く場所として設定しています」とのこと。ただ、開発陣も、「そうした使い方もアリですね」と感心してくれたのである。
実際、駐車場などで他人のクルマを見てみると、車内にペットボトルが角のようにたくさん立っているのは、軽自動車やコンパクトなユーティリティカー、ミニバンが主。輸入高級車ではあまり見かけない。飲み物を飲みながら運転する、ドライブを楽しむ……といった習慣は、やはり実用車に多く見られる傾向ということで、自動車メーカーもその要望に応え、特に超実用車の軽自動車では、乗車形態に合わせ、紙パック対応を含め、ドリンクホルダーの位置、使い勝手に、ことさらこだわっているわけなのだろう。やはり、手の届きやすいところにあるのは便利であり、安全でもあるからだ。