コロナ禍で手元に現金を残しておくためにローンを活用する
残価設定ローンでは、決められた月間走行距離をオーバーしていたり、最終精算時に一定以上の内外装の状態悪化があれば、追加でお金を支払うのが大原則であるが……。「極端に距離が伸びていたり、フレーム修正などを行ったほどの大きなダメージを受けていなければ、まず追加なんて請求できませんよ」とは、販売現場で多く聞く話。ただ、全損事故やダメージの大きい事故を起こしてしまうと、たとえば全損事故では、当該車の廃車および抹消登録をするためには残債整理が原則必要。さらに、新車購入費用が必要になったりするので負担が大きくなるので、車両保険への加入によるリスクの低減は必要になってくるだろう。
いまどきは、軽自動車から高級輸入車まで、つまり庶民であろうが富裕層であろうが、ローンを使って新車を購入するひとが多い。たとえば軽自動車では、初度届け出から10年以上経過した低年式で、しかも10万km以上乗っていても、しっかり下取り査定額や買い取り査定額が提示されるぐらいリセールバリューが良い。5年ぐらいで乗り換えるのならば、残価設定ローンを利用すると、設定される残価率も高めとなり、月々の支払い負担は結構軽くなる。超高級車では新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えないなかで、まとまった大金は手元に残しておきたいとする富裕層が多くなり、ローンを利用しているとのことである。
「電気代や水道代のように、月々のローンの支払いを家計費の一部として捉えているお客さまも目立ちます。そのため『月々の払いが増えなければ新車にする』というお客さまも多いですね」とは現場のセールスマン。アメリカのような先進国だけでなく、ASEANなどの新興国では月々の支払いを家計費の一部として捉え、ローンで新車を購入するのが当たり前。ガラパゴス市場と呼ばれる日本だが、新車の買い方だけ見ると、だいぶ“国際的”になってきているようである。