オイル関係やブレーキ、フィルター類もチェックしたい項目だ
<油脂類>
エンジンオイルやオイルフィルターは、それぞれ定期的に交換しているからいいとして、その他の油脂類をみていこう。
6)ATF
ATフルードは、メーカー側は無交換でOKとしている場合も多いが、熱による劣化は避けられないので、できれば2~3年・2~3万キロごとには交換したい。銘柄はメーカー純正かメーカー指定品が大前提。定期的に交換することで、変速ショックが減って、ミッション本体の寿命が延びる。
7)MTオイル
MT車のミッションオイルは、2万キロぐらいが目安。ミッションオイルにはオイルフィルターがないため、鉄粉などが混ざりやすいので、いいオイルを早めに交換すると、良好なシフトフィールが維持できる。
8)デフオイル
駆動系ではもうひとつ、デフオイルも面倒をみなければならないところ。サーキットなどを走らない限りは、車検ごとに交換しておけば安心だ。
9)ブレーキフルード
ブレーキフルードが劣化してくると、水分が混入し、沸点が下がってしまう。沸点が下がるとペーパーロック現象が起きて、いざというときブレーキの利きが悪くなるので、車検ごとの交換が基本。新品時はほぼ透明だが劣化してくると茶色くにごってくるので、色がついてきたら交換してもいい。
だいたい2~3年の走行で吸湿量が3.5%といわれ、新品時に205℃以上の沸点があるフルードが、2~3年で約150℃ 程度まで低下してしまう。
10)クラッチフルード
MT車のクラッチフルードも、ブレーキフルードと成分は同じ。ブレーキほど熱の影響は受けないが、やはり変色してきたら交換したい。
放っておくと、酷暑時にクラッチが切れなくなることも……。
11)LLC
ラジエターのクーラントも消耗品。経年劣化で防錆効果が落ちてくるので、通常は車検後との交換がおすすめ。最近主流になりつつある長寿命タイプのLLCなら、5~9年ぐらいは大丈夫。
<ブレーキ>
12)ブレーキパッド
ブレーキパッドは、摩擦材の厚みが2ミリになったらもう限界。できれば3ミリぐらいで交換したい。
13)ブレーキローター
あまり知られていないかもしれないが、ブレーキローターも走行距離に応じてけずれ、薄くなっていく。ローター本体に「MIN TH ○○mm」と摩耗限界値が刻印されているので、タイヤを取り外すたびに厚さを測って確認しておこう。だいたい新品時から2ミリ薄くなったら交換時期だ。またローター表面が波打ったり、偏摩耗しているようなら、もっと早めに交換となる。
<フィルター類>
14)エアフィルター
エアフィルターは通常5万キロごとの交換が目安。ただ、ほこりの多い環境など、シビアコンディションで走る機会が多い人は2万5000キロで変えよう。
15)エアコンフィルター
車内への花粉やほこりの侵入を防ぐエアコンフィルターは、1年もしくは1万kmで交換。毎年花粉シーズンが終わって、夏が来る前に交換してしまうのがベストだろう。
16)バッテリー
現代のクルマの生命線といってもいいバッテリー。高性能なバッテリーになればなるほど、寿命ギリギリまで仕事をしてくれるので、ある日いきなり突然死する傾向が……。
バッテリーの寿命は使用状況や車種、バッテリーの種類によって大きく変わるが、平均すると2~3年といわれている。3年以上使用したら交換してしまうのが良策だ。