詳細はまだ未公表! 2021年中頃発売の電気自動車SUV「日産アリア」に「待つ価値」はあるのか? (2/2ページ)

他に内燃機関を搭載したクルマを持っている人にオススメできる

 航続距離が劇的に伸びないのであれば、90kWhの大容量バッテリーを搭載したグレードを狙いたくなるが、問題となるのが充電時間だ。現状のリーフe+でも200V 30Aの6kW普通充電器で充電した場合、電池残量警告灯が点灯してから満充電まで12.5時間もかかる。

 となると、単純計算してもおよそ1.45倍のバッテリー容量を持つ90kWhのアリアでは18時間以上充電に費やさなければならないということになるのである。

 もちろん、日常使いであれば常に満充電にする必要もないのだが、いざと言う時に満タンになっていないというのはせっかくの大容量バッテリーも宝の持ち腐れということになる。

 かといって急速充電器である程度充電してから自宅で充電する、というのは時間の有効活用という点では魅力的ではないし、51kW以上の超急速充電器の普及も進んでいない現状を考えると充電問題がネックになりそうだ。

 そう考えると、アリア1台で普段使いから休日のレジャーまで、すべてをカバーしようとするとなかなか厳しいというのが正直なところになるのではないだろうか? 航続距離以外のアリアならではの先進装備や、e-4ORCEの先進的な走りは非常に魅力的ではあるものの、オススメできるユーザー像は自宅で充電ができ、ほかに内燃機関を搭載した車両があって、金銭的に余裕がある人ということになりそうだ。

 ただ、ピュアEVは他メーカー(とくに海外メーカー)も力をいれつつあるので、アリア“だけ”を待つよりは新しいEVやインフラの整備を待つ方がいいのかもしれない。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

-

愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

新着情報