たかがゲーム……ではない! 実車で走るよりもある意味緊張
「WEB CARTOPとして、eモータースポーツ大会に参戦します!」
編集長の言葉に、正直驚きを隠せなかった。なにせ、私を含めた編集部員(ちなみに4人)はレースゲームはあくまで「ゲーム」として楽しむ程度のレベル。話を聞けば、賞金総額500万円という、いわゆるガチンコのマジ大会。参戦ドライバーは、世界大会にもエントリーし勝利を重ねるような“プロ”がゴロゴロ。そんな猛者ばかりのコロシアムに放り込まれて、熱いバトルを繰り広げられるのだろうか? 途端に不安になってしまった。
今回WEB CARTOP RACINGとして参戦するのは、「JeGT GRAND PRIX」。オートバックスがメインスポンサーという、超本格的な大会だ。じつは、シリーズ戦がスタートする前のプレ大会に参加している。その際はレーシングドライバーでありモータージャーナリストの桂 伸一さんとともに挑んだが、あえなく撃沈。やはりプロのeモータースポーツドライバーの壁は越えられなかった。
プレ大会はあくまでエキシビション。気持ちもラクに楽しめたのだが、今回は賞金も用意された本格的な大会。参戦するドライバーたちも、プレ大会以上に本気と書いてマジなドライバーばかりだ。もちろん、ゲームとして楽しんできた経験しかないWEB CARTOP編集部がトップ争いをするのは現状では難しい。そこで、情報を発信できる「メディア」という立場を活かし、参戦する楽しさや難しさ、そしてJeGTの魅力をお届けしていくことにした。今回は2020年12月20日に公開されたラウンド1、チーム戦の模様をリポートしていこう。
第1戦は、プレ大会にも参戦した編集部原田が挑戦することに。チームメイトには、ドラフト会議でWEB CARTOP RACINGへの加入が決まった大田夏輝選手と兒島弘訓選手のふたり。両選手とも、ホンモノのモータースポーツでの優勝やeモータースポーツ大会での優勝など、数多くの栄光を掴んだ実力者。そんなふたりの足を引っ張るのでは……と本番前から変なプレッシャーに襲われてしまった。
気がつけば社内にはバケットシート付きの本格的なレース環境が……。もう、あとには引けない状況! それならできる限りやってやろうじゃないか! と思うのは当然。我流ながら終業後に練習を始めてみた。今回のJeGTで使用するのは、レーシングシミュレーターの代表格であるグランツーリスモSPORT(PS4)。シリーズを通して相棒となるマシンは、Gr.3呼ばれるFIA GT3マシン相当のカテゴリーから、ホンダNSX Gr.3をチョイスした。だが、当然いきなりまともに走れるわけもなく……。スピン、コースアウトの嵐! いつもはパッド(ゲーム機付属のコントローラー)で楽しんでいただけに、感覚が異なるのだ。
実際のレース経験はないものの、雑誌編集部時代はサーキットレッスン企画も連載していたため、少々の自信はあったのだが、見事に打ちのめされてしまった。まともに練習する時間もなかなか取れず、ついに本番のときを迎えたのだった……。
当日使用するコースは、第1、第2レース、そして敗者復活とアメリカのラグナセカ・レースウェイ。過去の企画で走り込んだ富士スピードウェイだったら……と悔しがっても仕方がない。このラグナセカは急勾配を下るコークスクリューという有名なコーナーがあるコース。グランツーリスモシリーズの過去作にも収録されているので、コースレイアウトは把握できているのは不幸中の幸いか。本番前、大田・兒島両選手から直々にアドバイスをもらいながら、レース本番に挑んだ。この時点ですでに手汗が半端ないことに。グローブをしていてよかった、と安心したのはここだけの話だ。
© 2017 Sony Interactive Entertainment Inc. Developed by Polyphony Digital Inc.
“Gran Turismo” logos are registered trademarks or trademarks of Sony Interactive Entertainment Inc.
※「PlayStation」は株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標です。