ドライバーの期待値通りに曲がっていくのがニュートラルステア
2)リバースステア(reverse steer)
アンダーステアからオーバーステアへと旋回中に特性が変化する場合に用いるワードです。「アンダー/オーバー」と表する場合もあります。アクセルオンで旋回加速した時などのアンダーステア状態(プッシュアンダーとも呼ぶ)時にアクセルをオフにすると前輪の旋回グリップ力が回復し旋回力が高まることがあります。すると車体に旋回力(ヨーモーメント)が発生しリバースステアが表れますが、この現象は「タックイン(tuck in)」と表され、「コーナーでタックインによるリバースステアが発生しアンダーステア状態からオーバーステア状態に移行した」などと表現されます。
オーバーステアからアンダーステアに変化することもありますが、その場合にはタックインと呼びません。
3)ニュートラルステア(neutral steer)
旋回時にステアリング操舵入力に対しトレース性(trace)が高く、期待値通りに旋回していく状態をニュートラルステアと呼びます。前後の重量バランスが良く、旋回半径に対して十分なグリップ力のあるタイヤを装着している場合等に得られる特性です。ニュートラルステア特性のまま旋回速度を高めていくことができればハイスピードコーナリングとしては理想的なハンドリング特性だといえます。ミドシップレイアウトのスポーツカーやレーシングカーなど速さを追求する上で求められる好特性といえますが、実現するのは難しいのです。
これらの語句は英語を直訳しても意味不明なため、正しく理解して使う必要があるのです。