年度末セールでは好条件の値引きが期待できる
5月ほどではないものの、中古車市場の慢性的な“タマ不足”傾向が続いているので、ある新車ディーラーセールスマンは、「お客様に『いまなら下取り査定の条件がかなり良いですよ』として、新車への代替えを勧めやすいので助かっております」とのことであった。店頭で下取り査定だけでなく、「中古車市場でのタマ不足が続いている」として、買い取り募集の告知をしている新車ディーラーもあった。
リセールバリューの高値傾向が続いているのならば、中古車市場でも程度の良い物件ほど、割高イメージが目立ってしまうことにもなりかねない。そこで今後は、「新車を買ってもそれほど割高ではないのでは?」と、本格的に新車を前提としたマイカー購入が増えてくるのではないか、新車販売市場がさらに盛り上がるのではないかとの話も出ている。
年が明け、いよいよ2020事業年度締めでの年度末セールが始まる。最近は“セール”と名のつく“増販期”では、下取り査定額の一律アップなどが各ディーラーで行われ、下取り査定額にいくら値引き支援として上乗せできるかが、好条件獲得の“肝”となっている。今回の年度末セールでも、下取り査定の高取り傾向が続くなか、さらに値引き支援の意味合いで、査定額の一律引き上げが行われることが十分考えられるので、例年になく好条件が期待できそうである。
ただ、前述したように、納期の早いモデルを購入希望車とするお客が多いので、そのような車種では“タマの獲りあい”も激しくなるので、即断即決が要求されるだろう。納期がかかるモデルもあるので、年明け早々、初売りセールから年度末セールは始まっていると言っても過言ではない。3月を待たずに2月が年度末セールのメインとなるので、とにかく早めに動き始めることをおすすめする。