売れている軽やクロスオーバーSUVでも消えそうなモデルが存在
3)ダイハツ・キャスト
というわけで、日本市場では売れているという軽自動車だからといって全モデルが安泰という状態ではない。そのなかで消えそうなモデルとして思い浮かぶのは、ダイハツ・キャストだ。デビュー当初は、スタイリッシュなグレードを中心に同じボディのバリエーション違いとしてSUVバージョン、スポーツバージョンを用意していたが、現在は「スタイル」というスタイリッシュなグレードだけが残り、SUVのほうは新モデル「タフト」が担い、ホットハッチについてはダイハツ的には距離を置いた状態になっている。
上質な軽セダンとしての価値としてはまだまだ一線級といえるが、2020年11月の販売台数は1800台足らず。累計の前年比では半分程度しか売れていないという現実をみると、そろそろ整理についての話題が出てきてもおかしくない状況だ。
4)マツダCX-3
ところで、冒頭で次期クラウンがSUVになるという噂が出回っていることを紹介したが、ご存じのとおり世界的にクロスオーバーSUVがムーブメントになっている。そのため各社からは多くのSUVが生まれている。そうしたなかで、同門内でカニバリしてしまっているようなモデルも出てきた。その代表といえるのが、マツダCX-3だろう。同じメカニズムで後席の居住性を広げたCX-30、クーペSUVスタイルのMX-30が誕生したことで、CX-3は存在感を薄くしている。
直近、国内の販売実績をみても、CX-30が1500台強なのに対して、CX-3は700台少々といった状態。ユーザーを選ぶであろうMX-30のほうが売れているほどで、CX-3の現状は厳しい。このカテゴリーにおいて基本となるモデルだけに簡単に消えてしまうとは思えないが、次期モデルではCX-30とCX-3を統合するようなカタチで、どちらかの名前が消えてしまう可能性も否定できないと感じるが、いかがだろうか。