FSWは技車両を先導するためハイパワーカーを採用
一方、富士スピードウェイでは「競技車両を先導するためにハイパワーカーを選んでいます」との基準から、富士チャンピオンレースのセーフティカーとしてイエローとグリーンのライトバーを装着した「トヨタGRスープラRZ」と「レクサスRC F(左ハンドル)」を採用。さらにレースが始まる前のコース上を確認するコースクロージングカーには「4ドアでそれなりに速い車両」という基準から、レッドのライトバーを装着した「トヨタGRスポーツ・マークX」が採用されているほか、医療介入に対応できるドクターカーには「クラッシュ現場へ急行するためにそれなりに速い車両」との基準からブルーのライトバーを備えた「レクサスIS F」が採用されている。
ちなみにピットロードからグリッドまで先導するオフィシャルカーにはブルーのライトバーを装着した「トヨタ86」や「トヨタGRスープラRZ(左ハンドルの中近東仕様)」、「日産GT-R nismo(左ハンドル/欧州仕様)を採用。さらにクラッシュ車両の排除やドライバーの救助を行うレスキューカーには「競技車両の牽引が行えるほか、資機材の搭載ができるハイスピード4WDモデル」との理由から、「スバル・レヴォーグ」や「トヨタ・ハリアーG’s」、「レクサスIS250(AWD)」が採用されており、救命士やドクターが搭乗するほか、メディカルキットやレスキューツール、牽引ロープ、消化器などが搭載されている。
以上、鈴鹿ともてぎ、富士を中心にマーシャルカーの状況を紹介したが、スポーツランドSUGOや岡山国際サーキット、オートポリスも独自の基準でマーシャルカーを運営。近年は国内外のレースともにバーチャルセーフティーカーやフルコースイエローが採用されていることから、セーフティカーが登場する機会も減ってくることが予想されるが、レースを観戦する際には競技車両以外のマシンにも注目してみてはいかがだろうか?