登場するや「活躍」しまくり! レースもラリーもダートラでも「GRヤリス」が速いワケ (2/2ページ)

ラリーやダートラでも好成績を残す!

 一方、ラリー競技の最高シリーズ、全日本ラリー選手権にもGRヤリスがJN1クラスにデビューしている。最終戦のツール・ド・九州に2台のGRヤリスが参戦しており、クスコレーシングの柳澤宏至が駆る「ADVAN CUSCOヤリスGR4」が6位入賞。一方、スリーファイブ・モータースポーツの福永修がドライビングした「アサヒ☆カナック☆オサム555YARIS」はマシントラブルで上位争いから脱落したが、それでも総合12位で完走を果たした。

 さらに未舗装のスピード競技の最高峰シリーズ、全日本ダートトライアル選手権にも最終戦のスピードパーク恋の浦にGRヤリスがマーシャルカーとしてテスト走行を実施。エンジンの改造状態を明らかにしていなかったが、ダートコースにおいても未発表ながら好タイムをマークしていたようだ。

 このように発売直後でありながらも、さまざまなカテゴリーで活躍するGRヤリスだが、やはり、モータースポーツにおいてもライトウェイトが最大の武器になっている。2000ccのエンジンを搭載したライバル車両のスバルWRX STIや三菱ランサーに比べると排気量が少なく、パワー不足であることは否めないものの、スーパー耐久やジムカーナではGRヤリスの軽い車両重量がパフォーマンスに直結。全日本ラリー選手権のJN1車両はライバル車両がECUの変更でエンジン強化を図るなか、2台のGRヤリスはエンジンがノーマルの状態だったことから苦戦を強いられていたが、マシンの熟成が進めば上位争いに絡んでくるだろう。

 2021年は全日本ジムカーナ選手権の最高峰クラス、JG1クラスにチャンピオン経験者がGRヤリスを投入するほか、全日本ラリー選手権にもJN1クラスにチャンピオン経験を持つ数名のドライバーがGRヤリスで参戦する見込み。さらに全日本ダートトライアル選手権にもJD4クラス、JD6クラスに上位ランカーがGRヤリスを投入するだけに、2021年はスーパー耐久以外でもGRヤリスのユーザーたちがタイトル争いを展開するに違いない。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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