スポーツカーに関する疑問も多く聞かれた
1)GTカーって何? スポーツカーと違うの?
「GT」というネーミングは随分昔から使われている。僕らが若いころ(1980年代)は「日産スカイラインGT」や「トヨタ・セリカ1600GT」などがあった。GTの由来はイタリア語の「グランドツーリスモ」であるといわれ、長距離をハイスピードで快適に走れるクルマをおもに示していた。当然、高性能であることが必然でスポーツカーと混同されやすい。
一方「スポーツカー」は世界中で使われる言葉で走行性能に優れたクルマを指す言葉の代名詞となった。「軽量」かつ「ハイパワー」でハンドリングなど運動性能に優れることがスポーツカーの重要な要素だ。このように「GT」と「スポーツカー」は本来、似て非なる存在であることがわかるだろう。
2)ハイパワースポーツカーが日本で売れないワケ
この疑問はおそらく日常的に高価なハイパワースポーツカーをあまり見かけないことから生まれたのだろう。ハイパワースポーツカーといえば500馬力を軽く超えるメルセデスAMGやランボルギーニ、フェラーリなどのスーパーカーが思いつく。こうしたクルマはじつは日本でたくさん売れている。いずれもアジア圏では広大な中国と1~2位を争う販売実績を示していて、世界レベルでも北米マーケットに次ぐ台数が売れているのだ。
普段見かけないのは、こうしたハイパワーカーのオーナーが日常の足として使っていなかったり、専用のガレージに大切に保管している時間が長いからだろう。東京でいえば六本木や銀座周辺などの高級マンション地下駐車場にはカローラより多くハイパワースポーツカーを見かける場所もある。