「一発屋王国」なんて言われるホンダにも「長寿車」はある! 息の長いモデルTOP5 (2/2ページ)

ホンダ初の3ナンバーフラッグシップモデルは35年もの歴史をもつ

3)レジェンド 1985年~

 大型の高級車を持っていなかったホンダが、1985年に満を持して投入したホンダ初の3ナンバー仕様のフラッグシップモデル。

 アメリカで展開することになっていた「アキュラ」ブランドの専用車種で、ホンダ初のV型6気筒エンジンを搭載(のちにNSXのエンジンのベースにもなる)。日本初の運転席用SRSエアバッグ(タカタとの共同開発)を採用したのもこの初代レジェンドだった。

 当時、高級車づくりのノウハウのないホンダは、イギリスのブリティッシュ・レイランド(BL→ローバー)とパートナーを組んで、このレジェンドを作り上げた。高級車なのにFFレイアウトというのも、ホンダらしいところ。

 2代目レジェンドは、ニュルブルクリンクなども走り込んでいて、ベンツ300CEやBMW5シリーズをライバルとして意識するほど、走りの居住性にこだわっていた。

 また、4代目レジェンドに採用された、四輪の駆動力を自在に配分するSH-AWDは、新しい4WD技術として注目された。

 現行車は2015年に発売された5代目 KC2型。2020年11月、国土交通省から世界初となるレベル3自動運転車の型式指定が行われた。

 車名のレジェンド(Legend)は、英語で「伝説」という意味。

4)オデッセイ 1994年~

 ブームだったRV路線が弱点といわれていたホンダが、セダンのアコードベースで作った新しいミニバン。初代は1994年にデビューし、翌年には12万5590台の販売台数を記録。ホンダの窮地を救う大ヒットモデルとなり、低ルーフミニバンブームの火付け役となった。

 セダン並みの走りの良さと、3列シート+ウォークスルーなどが評価され、セダンなどから乗り換える人が続出した。

 現行車は2015年に登場した5代目のRC型。アルファード/ヴェルファイアに比べると存在感の薄さは否めない。

 インパクトがあったのは3代目のRB型。新開発の低床プラットフォームを採用し、「低床」「低重心」を前面に打ち出した。ミニバンにも関わらず車高は1550mmしかなく、機械式立体駐車場へ入庫可能! 最初からシャコタン気味で、フェイスも“ワル”な感じがしていた。

 車名のオデッセイ(ODYSSEY)は、英語で「長い冒険旅行」という意味で、ギリシャ神話のオデュッセイアが語源。

5)ステップワゴン 1996年~

 ステップワゴンは、ホンダの「クリエイティブ・ムーバー(生活創造車)」の第3弾として、1996年に登場。四角いシンプルなスタイルと5ナンバーサイズで最大の室内空間、安価な価格、FFベースの低床などが受けて、月間販売台数1万台以上のセールスを記録。とくにファミリー層から支持された。

 現行車は2015年デビューの5代目 RP型。横開き式サブドアを備えた「わくわくゲート」や、3列目のシートを床下格納できる「マジックシート」が大きな特徴。

 ステップワゴンという車名は、あらゆるシーンでステップアップできたらという願いを込めての命名。WGNは、ワゴンの略称をロゴ化して表現したとのこと。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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