メーカーも想定外! 現行型「クラウン」が「パトカー」に採用できない理由と代替モデルの行方 (1/2ページ)

トランクの容量不足は想定外!?

 先日、現行クラウンはパトカーとして必要なトランク容量(450L)を満たしていないので、パトカー(無線警ら車)仕様は用意されないのでは? とお伝えした。警察庁の国費調達パトカーの仕様というのは、歴史的背景もあり(初代クラウンベースのトヨタ パトロールが仕様の起源とされている)“クラウンありき”というか、原則として日本の国費調達パトカーはクラウンに基づいて設定されているといっても過言ではない。

 つまり、「クラウンでパトカーが用意できないのなら、ほかで……」とは安易に変更することができないのである。過去には日産にセドリックあり、セドリックベースのパトカーも存在していたが、いまはクラウンしか選択肢がないのが現実といっていいだろう。

 そのなかで、トランク容量を満たさない現行クラウンは、「メーカーサイドから、パトカーを用意したくないというメッセージでは?」とお伝えしてきたが、事情通から衝撃的な情報が飛び込んできた。「じつはメーカーも現行車はトランク容量が足りないという認識が当初はなかったそうなのです。“ゴルフバッグ4本入ればいい“という基準を優先させた結果、容量が450リットル未満となっていたということで、大騒ぎになっているとも聞きます」。

「それではカムリ(トランク容量は524リットル)で……」という話も出ているようだが、「カムリはFFだし……」となっているようだし、国費調達パトカーの仕様を完全に満たすのは厳しいとされているようだ。

「しかし、以前スバル・レガシィ セダンベースのパトカーを国費調達パトカーとして導入しているのでFFでもOKなはずです(レガシィパトカーは降雪地帯以外FF)。ただ、海外ではすでにレガシィ セダン(B4)の新型は販売されていますが、日本市場への導入はないようですからね。とにかく現行クラウンは基準を満たしていないので、“ポストクラウンパトカー”をどうするか見通しはたっていない様子です」(事情通)。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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