いま新車の初売りセールは「風前の灯火」
新型コロナウイルス感染拡大により、例年通りに迎えるのが厳しくなっている年末年始。そんな2021年の正月に新車販売現場でも“ある異変”が起きた。それは、新車ディーラーの初売りである。例年ならば、スズキとダイハツのディーラーは原則正月3日から“初売りセール”を実施していたのだが、2021年の正月はダイハツが3日からの初売りセールを取りやめることとなった。
「スズキさんがやっているから」、「ダイハツさんがやっているから」と、お互い正月からライバル心むき出しで3日から店を開けるのは、それなりに“風物詩”となっていただけに非常に残念で仕方ない。
過去には、マツダやホンダの正規ディーラーも正月3日(確か大昔は2日からやっていた地域もあったと記憶している)からの初売りを熱心に行っていた。
ちなみに、ある地区の新車ディーラーでは、スズキのほかに、日産系のサティオ店が2021年も正月3日から初売りセールを行う予定となっていた。
3日から店を開けるといっても、販売会社としては年始休暇中となっており、各店舗ともに、年末に休暇に入る時期をずらして、半数出勤で対応しているという話を聞いたこともある。新車販売だけでなく、サービス工場も3日からオープンしているところもほとんどなので、年末年始の間に不具合が発生したり、いつもは忙しいので、3日のタイミングで点検に持ち込むといったひとも目立っていた。
しかし、新車販売現場も“ひと不足”は深刻なので、半数出勤対応なども難しくなっており、正月3日からの初売りは新車販売の世界では“風前の灯火”となっている。