台数で見ると中国がぶっちぎっている!
では、世界全体でEV市場を見てみると、年間700万台強のうち、なんと約半数が中国なのだ。
理由は、2019年に施行されたNEV(新エネルギー車)規制法だ。自動車メーカー各社にEVなどの電動車の販売を義務化するものだ。このNEV規制法は、中国政府が米カリフォルニア政府と協議し、同州が1990年から導入しているZEV(ゼロエミッションヴィークル)規制法を参考とする、クレジット制度をベースとしている。
ただし、ZEV規制法がカリフォルニア州とその他の米10州で適合されている、連邦政府の制度とは一線を介している状況であるのに対して、NEV規制法が中国政府のお墨付きだ。
近年になり、英国、フランス、ドイツ、インドなどが、2030年代から2040年代にかけて、ガソリン車およびディーゼル車の新車販売禁止を政府の政策として発表している。だが、販売台数規制を規定する法律は、ZEV規制法とNEV規制法のみ。
そのため、中国でのEV化が大きく進むという結果となっている。
今後、日本も欧米や中国にならって、電動化政策を打ち出すことになったが、販売台数の義務化まで踏み込むのか、注目が集まる。