外交官が使う車両の駐車違反は一年で約2600件
実際に取り締まりも行われていて、警察庁によると、昨年(2019年)一年間の日本駐在の各国外交官が使う車両の駐車違反は、約2600件あったと報告している。しかし、このうちの約75%は外交特権を背景に違反金を納めていないことが、2020年11月19日の参院外交防衛委員会で明らかになった。
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日本国民であれば、反則金や放置違反金を納めないと、裁判にかけられたり、財産を差し押さえられたりするわけだが、外交官の場合、外交特権があるので裁判や差し押さえが免除される。放置違反金の時効は5年間なので、その間、督促を無視していれば、実質的に踏み倒しということに……。
先月、国会でこの問題を取り上げた白真勲氏(立憲民主党)は「大問題だ」として悪質な国の公表や、ナンバー・プレートの返還を求めるよう訴え、茂木敏充外相は「誠に遺憾だ。交通ルールの尊重が徹底されるよう、しっかり対応したい」と返答しているが……。ちなみに過去の資料では、国別踏み倒しのトップはロシアで約25%。二位が中国の約20%だった。
各国の外交官には、本国を代表していることを自覚し、高い倫理観をもって日本での仕事にあたってもらいたいものだ。