空気に含まれる水蒸気量や気温によって発生しやすさが変わる!
冬の朝、クルマを動かそうとすると、やっかいなのがガラス表面に付いた露。一見すると水滴みたいなもので、ワイパーを動かせば落とせると思いきや、瞬間的にはきれいになってもまた露で曇ってしまうことがある。危険で、なかなかスタートできないということもよくあるが、なぜワイパーを動かしてもすぐに落とせないのだろうか。
まずウインドウ表面になぜ露が付くかというと、もちろん気温が下がるからで、凝結して露になる温度を露点と言う。理科などで習ったように、温度は低くなると取り込める水分量(水蒸気)が減るので、凝結して水滴として目に見えるようになって、それがガラスに付く。草や木の葉っぱに付くのと同じだ。ガラスの内側が曇るのも同様の理屈なのだが、こちらはクルマ内外の温度差が大きかったり、水蒸気量が多いときなど、発生環境が異なる。
問題のワイパーを動かしても簡単に落ちないのは、拭いてもまた同じ現象が起こるからで、ワイパーを動かした瞬間は視界が開けるものの、すぐにフワッと結露していくのはそのため。気温やガラス表面の温度は低くて、ウォッシャー液もあまり役に立たなかったりする。要は気温が低いままというのが原因なので、その場ですぐにできる対策としては日の当たる場所に移動して温めてやるといい。
また、事前の対策としては、古毛布やボディカバーをかけるなど、直接ガラスが外気に触れないようにして結露を防ぐのも、少々手間がかかるが確実な方法だ。
そのほか、ウインドコーティングをしたりするのも効果があるが、露点については空気に含まれる水蒸気量や気温(天気)によって変わるので、一概にこの場所だから絶対にできるとも言えないのは難しいところ。いずれにしても、発生してなかなか落ちないようなら、焦らず視界が確保できるまで、待つようにしたい。