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「安ウマ」の小型車だけじゃなかった! スズキの歴史に残る「スゴイ」技術4 (2/2ページ)

「安ウマ」の小型車だけじゃなかった! スズキの歴史に残る「スゴイ」技術4

軽に見合ったコストとアイディアを組み合わせたスゴ技も!

 2020年に創立100周年を迎えたスズキ。もともと自動織機にルーツを持つ同社は、二輪・四輪・船舶と幅広い製品を揃える世界でも有数のモビリティ企業。日本では軽自動車を中心とした「小さいクルマ専業メーカー」というブランドイメージが強く、クルマ好きのなかでは軽く見られがちな面もあるが、二輪の最高峰レース「MotoGP」の2020年シーズンにおいてワークスライダーのジョアン・ミル選手がシリーズチャンピオンになるなど、その技術力は高いレベルにある。

 そうしたスポーツ性だけでなく、スズキは環境系でも独自のアプローチで「すごい技術」を生み出している。その象徴といえるのが、軽自動車としてただ一社“HYBRID”とグレード名につけている点にあることだ。

1)12Vマイルドハイブリッド

 スズキが軽自動車に採用しているハイブリッドシステムは、いわゆるマイルドハイブリッドに分類されるもので、ISG(インテグレーテッド・スタータージェネレーター)とリチウムイオン電池を組み合わせたもの。欧州メーカーでは電圧を48Vに高めて電動系の力強さを増すという選択をしていることが多いが、スズキはあえて車両システムと同じ12Vのマイルドハイブリッドを採用しているのが技術的ポイント。

 これにより、昇圧・降圧を担うインバーターなどを不要としている。こうして、軽自動車に見合ったコスト感でハイブリッドの燃費改善効果を実現しているのは、いかにもスズキらしいスタンスだ。こうしたユーザーに負担をかけずに性能を高めるというマインドがスズキの技術を磨いている。

2)アルトの運転席回転シート

 さて、環境性能に加えて、このところ求められているのがバリアフリー。手頃なバリアフリーアイテムとして「回転シート」を採用するコンパクトカーも増えているが、その元祖といえるのが、じつは1984年にフルモデルチェンジした2代目スズキ・アルトに採用された「運転席回転シート」だ。

 当時は、バリアフリー的な視点ではなく、スカートをはいた女性が、スマートに乗り降りするためのアイテムとして生まれたのだが、それが現代の回転シートにつながったとしれば、その目の付け所に驚かされるのではないだろうか。

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