ミニバンのスライドドアはドアハンドル位置が前ドアに近い
余談だが、室内のアンテナは前席付近だけでなく、後席やラゲッジ付近にも置かれている。これはスマートキーが室内に置きっぱなし状態となり、インキーをしないようにするための配慮である。また上着のポケットにスマートキーを入れているときに、上着を脱いで後席に置いたときでも問題なくエンジン始動/システム起動できるために必要といえる。とはいえ前述したように電波の届く範囲は狭いため、場所によっては車両側がスマートキーを検知できないこともある。ドライバーが身につけておくのが基本だ。
さて、スマートキーの特徴であるドアハンドルの操作による解錠をリヤドアでも行いたいというニーズがあるという。たしかに、まだ小さい子どもを乗せるようなユーザーにおいては、まずリヤドアを開けたいと考えるのは当然だろう。ただし、そうしたユーザーはスライドドアのミニバンを選んでいるケースが多いと考えられる。
スライドドアの場合は、後席ドアハンドルが前方にあり、フロントドアのアウターハンドルと距離が近い。そのため、スマートキーを身につけていればスライドドア側のアウターハンドルを引くことで解錠され、電動式であればそのままリヤドアがスーッと開く。アンテナ内蔵タイプのドアハンドルのように手で触れてだけでキーロックが解除されるわけではないのだが、実用上は問題なく、多くのユーザーもそういうものとして自然に利用している。つまりアンテナを増やす(コストが上がる)ことなく前後ともドアハンドル操作で解錠できるのだ。
なお、リヤドアのアウターハンドルにフロント用ハンドルを流用することでスマートキーによる施錠・解錠を可能にするカスタムというのも存在する。リヤもヒンジドアのクルマで、どうしてもスマートキーによる施錠・解錠機能をプラスしたいというのであれば、そうしたカスタムを得意としているショップに相談するというのも手だ。『リヤドア スマートキー 追加』などのキーワードで検索すれば見つかるはずだ。