そろそろ「路線変更」したほうがいいと感じるモデルもある
5)トヨタ・プリウス
世界初の量産ハイブリッドカーとして初代モデルが1997年に登場したプリウスは、2003年登場の2代目モデルで4ドアセダンから空力性能と居住性のバランスを取りやすい5ドアセダンボディに移行。2代目モデル以降はボディサイズや排気量の拡大などはあったものの、基本的なコンセプトは不変だ。ただこのコンセプトにそろそろ飽きのようなものを感じつつあるのも事実だ。
6)トヨタ・ノア三兄弟&日産セレナ
5ナンバーサイズのミドルハイトミニバン三強を形成するノア三兄弟、セレナ、ホンダ・ステップワゴンにおいて、ステップワゴンは全高の変化など世代によって若干のコンパクトが変わることもあった。しかしノア三兄弟とセレナのコンセプトは歴代ほとんど変わっておらず、このことも2台が堅調な販売をキープしている理由なのかもしれない。
7)ホンダ・フィット
2001年に初代モデルが登場したフィットは、広いキャビンとラゲッジスペースを大きな武器とした「これ1台で十分なコンパクトカー」というコンセプトを今年登場した現行型4代目モデルまで一貫している。こういったクルマは世の中に必要なだけにコンセプトも正しいものなのだが、現行モデルは歴代モデルほど売れていないのを見ると、やはり現行モデルにも歴代モデルにあったMTもあるスポーツモデルのような華も欲しいところだ。
8)三菱デリカ
デリカは2代目と3代目モデルのスターワゴン、4代目モデルのスペースギア、現行型5代目モデルのD:5まで形態こそキャブオーバーの1BOX、パジェロベース、乗用車ベースと変わっているものの「ミニバンに軸足を置いたオフロードも走れるSUV」というコンセプトを一貫。その甲斐あって今やデリカは孤高のブランドに成長している。
9)スズキ・スイフト
スイフトは初代モデルこそ軽自動車を拡大し、安さを売りにしたコンパクトカーだったが、2004年登場の2代目モデル以降は世界戦略車となるド真ん中のコンパクトカーに移行。現行型4代目モデルまでスイフト(英語で俊敏、軽快といった意味)の車名に相応しい、高い走行性能を持つコンパクトカーというポジションをキープしている。
またスイフトのイメージリーダーとなるスポーツモデルのスイフトスポーツも歴代設定されているのに加え、歴代価格がリーズナブルなこともあり、こちらもスイフトの堅調な販売における大きな柱となっており、歴代走り好きにはありがたい存在となっている。