ボルボは「ドイツ四天王」に続く存在
日本の輸入車シーンではドイツ車が中心なのはご存じのとおり。冒頭でフォルクスワーゲンやBMWが不調と書いたが、それでもトップ5はドイツ系ブランド(メルセデスベンツ、フォルクスワーゲン、BMW、アウディ、BMW MINI)が占めている。
そして、そこに続くポジションを定位置としているのがボルボだ。現在もスウェーデンに本拠を置くボルボは、中華系の資本が入ったことで商品レベルを明らかにあげてきた。それは日本カー・オブ・ザ・イヤーを連覇した(2017-2018はXC60、2018-2019がXC40)ことでも明らかだ。最近ではラインアップの電動化を進めているボルボは、パフォーマンス系プラグインハイブリッドのラインアップを充実させることによって新たなキャラクターをアピールしている。
輸入車のプラグインハイブリッドといえば、最近話題を集めているのが「レネゲード4×e」だ。フロントを1.3リッターターボで、そしてリヤをモーターで駆動するパラレルタイプのハイブリッドシステムに、11.4kWhの駆動用バッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドのSUVだ。そのレネゲードはじめ、コンパスやラングラー、そしてチェロキーにグランドチェロキーといった幅広いSUVを揃えているブランドが「ジープ」だ。
もともとはハードコアなオフロード4WDのイメージが強いブランドだったが、その母体であるクライスラーがフィアットグループと合併してからはフィアット由来のリソースも活用することで、コンパクトで扱いやすいサイズのSUVラインアップも充実させてきている。その人気は高く、新車登録台数でいえばボルボに次ぐポジションで、1月~10月の実績をみても前年比97.6%とコロナ禍においてほとんど落ちていないというほどの支持を集めている。
余談めくが、2020年1月~10月のデータから前年比を上まわっているブランドをピックアップすると、ポルシェの103.2%やフェラーリの118.6%が目立つところ。新型コロナウイルスの流行は、格差の拡大につながったという見方もあるが、たしかに高級ブランドが伸びていたりするのだった。