デザインや商品性向上のためにドアミラーウインカーが増えている
ウインカーの位置は「道路運送車両法の保安基準」のなかで、見える角度や範囲などが細かく決められていて前後については昔から基本的に変わらない。一方、「側面方向指示器」と規定されるサイドについては以前であればフェンダーにサイドマーカーとして装着されていたが、最近はドアミラーウインカーが増えてきた。
法律的にはどちらも同じであり、ドアミラーでもフェンダー上でも問題ない。とにかく横からしっかりと見えれば法律的にはクリアだ。
では、なぜドアミラーウインカーが増えているかというと、デザインや商品性の向上のため。最近はボディ上にモールなどを付けないデザインが増えているので、この点ではフェンダー上にウインカーを付けるというのはハンデとなる。
また、ドアミラーにウインカーを入れるというのは輸入高級車が最初に採用したこともあって、国産車でも導入当初はちょっとプレミアムな装備として扱われていた。それを受けて、商品性向上のためにドンドンと普及が進んだというのもあるだろう。
たしかにスッキリとしているし、見た目も洗練しているのだが、デメリットもあって、基準はクリアしているとはいえ、斜め後方からの視認性があまりよくないということ。さらに作る側としては、ドアミラーの内部にユニットを組み込む必要があるため、コストがアップしたり、サイズ自体も大きくなってしまいがちというのもある。ドアミラーのサイズが大きくなると、左右確認の妨げにもなるので難しいところだ。