想像以上に「ハードル」は低かった! まだ少数派の「ユーザー車検」の費用と手順 (2/2ページ)

検査に不慣れなことを伝えれば丁寧に教えてもらえる

・検査当日(受付まで)

 検査当日は陸運支局に時間に余裕を持って着くように。現地入りは、受付開始1時間前を目安にしたい。

 必要な持ち物は、

 車検証

 自賠責保険証

 印鑑(三文判でOK)

 バインダー(あると便利)、筆記用具

 定期点検記録簿(車検前に24カ月点検を済ませた場合提示。車検後整備の人はその旨を申告する)

 陸運支局に到着したら、陸運振興センターか整備振興会の事務所に行って、継続審査のために必要な用紙と検査手数料印紙・証紙、自動車重量税印紙を購入。自賠責保険の更新もここで頼める。

 費用は下記のとおり。

 自賠責保険24カ月=自家用乗用車25830円検査手数料

 普通車 印紙400円+証紙1400円

 自動車重量税:自家用乗用車1000~1500㎏以下 24600円(※車歴13年・18年超え、エコカーの重量税は、金額が異なるので要確認)

 支払いはすべて現金となる。

 必要書類→継続審査申請書、自動車検査票、自動車重量税納付書がそろったら、必要事項を自分で記入。車検証を見ながら書けばいいだけなので、誰でも書けるので安心を。

 書類が書けたら『ユーザー車検窓口』に提出。このとき予約番号を聞かれるので、インターネットで予約したときの予約番号を控えておこう。

・検査本番

 受付が済んだら、指定された検査ラインにクルマを並べる。自分の順番が来たら、係員に書類を渡し、『ユーザー車検で、検査には不慣れ』であること伝えること。そうすれば、あとは親切に手順を教えてくれる。検査ラインに入るときも、係員の指示に従って、ハザードランプを付けるといい(ハザードランプを付けていると、係員が手厚くサポートしてくれる)。

 すべての検査をクリアしたら、結果を自動車検査票に記録し、検査コース出口の総合判定係のところに書類一式を提出。「審査結果通知欄」に合格のハンコをもらえばOK!

 最後は受付棟に戻って書類一式を提出し、新しい車検証と検査標章(車検シール)をもらえば、車検はフィニッシュ。その場で車検シールを貼り替えればすべて終了。

 万が一、検査で不合格になった場合は、陸運支局の近所にあるテスター屋に駆け込もう。

 ライトの光軸、サイドスリップ、スピードメーター、排ガス関係なら、その場で対処してもらえる場合が多い(一度、検査に不合格になっても、指摘された点を整備し直せば、その日のうちに3回までは再検査を受けられる)。

 できればユーザー車検に持ち込む場合、朝イチでまずテスター屋で予備検査を受け、それから本番の検査を受けることをおすすめする。テスター屋での予備検査料は1500~3000円。検査ラインになれるという意味でも、テスター屋の活用は有効だ。

 予約は不要だが、業者専門のところもあるので、あらかじめネットで調べておくといいだろう。

 検査当日は、なんだかんだで半日ほど陸運支局に拘束されるが、費用は法定費用のみなので、2リッターの普通車なら5万5000円ほど。テスター屋を使っても、6万円でおつりが来る。

 それに対し、ディーラーや整備工場、カー用品店などに車検を頼むと、この法定費用に、点検整備代、車検代行料などが加算されるので、中型乗用車の車検には10万円ぐらいはかかるはず。

 そうした意味で、ユーザー車検は、手間と時間はかかるが、費用面での魅力は大きい。クルマに愛情を持っていて、日ごろから小まめにメンテナンスしている人なら、一度チャレンジしてみてもいいかもしれない。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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