時代を先取りしすぎたモデルやアメ車感の強いモデルも存在!
最近ではクーペの境界線が曖昧になりつつあり、4ドアクーペやクーペSUVなどクーペのバーゲンセールとも言える状態となっている。そもそもクーペというジャンル自体が明確な定義を持っていないという点もあるのだが、ほとんどがフロントシートをメインとして流麗なフォルムを持つものをクーペスタイルと呼んでいるようだ。
そこで今回はそもそもが曖昧なクーペのなかでも、さらにマイナーな存在かつカッコいいフォルムを持つ国産モデルをピックアップしてみたい。
1)日産NXクーペ
いまでは「NX」と言えばレクサスのクロスオーバーSUVを指すようだが、元祖NXといえば1990年に登場したNXクーペである。
このモデルはサニーをベースとしたコンパクトクーペであり、デザインは北米の日産デザインセンターが担当。そこからも分かるように海外市場をターゲットとした車種となっていた。そのため、スポーツカーというよりはセクレタリーカーとして作られており、当時の日産車のなかではややマイナーな存在となってしまっていた。
しかし、今見るとサニーの面影はまったく残らない(というか日産車っぽさもない)エクステリアは古さを感じさせず、やや時代を先取りし過ぎてしまった感があるほどだ。
2)三菱エクリプス
こちらもエクリプスクロスのほうが知られるところになってしまったが、元々は1990年に登場したクーペに付けられた名前が発祥となる。
その元祖エクリプスは、当時の三菱とクライスラーで立ち上げた合弁会社ダイアモンド・スター・モーターズから誕生したモデルで、リトラクタブルヘッドライトをもち、のちにランエボにも積まれる4G63ターボ(NAもあり)を搭載した俊足クーペだった。
日本には左ハンドルのまま国内法規に準じた改良だけがなされて販売されたが、そのアメ車感の強いデザインは三菱車とは思えないほどのものだったのだ。