いま価格高騰しまくりの王道名車がズラリ! 50代の「青春時代」を彩ったスポーツカー4選 (2/2ページ)

バブル期でも簡単に手が出せなかった憧れのスーパーカーも!

3)ユーノス・ロードスター(1989年)

 日本では「ユーノス」ブランドで発売されたのがマツダの初代ロードスター。オープンボディに120馬力の1.6リッターエンジンを組み合わせたFRのライトウエイトスポーツカーだ。スペック的には、同じテンロクエンジンのライバルと目されたレビン/トレノやホンダ・シビックなどに見劣りするものであったが、ユーノス・ロードスターの魅力は「人馬一体」を感じることのできる素直すぎるハンドリングにあった。

 170万円という新車時価格は憧れというほど高価ではなかったが、2シーターであること、積載能力で不利なことなどから、デビュー当初は、ハッチバック系モデルを買うようなゴリゴリの走り系ユーザーとは異なる、もっとスマートなオーナー層が手を出していた印象がある。

4)ホンダNSX(1990年)

 最後に紹介するのはホンダNSXだ。ホンダのオールアルミボディのミッドシップスポーツカーは、まさしくホンダF1活動の全盛期といえる第2期活動の真っ最中、1990年にデビューした。当初積まれたエンジンはC30A型3.0リッターV6 DOHCで、そのヘッドにはVTEC機構が組み込まれていた。ゴルフバッグ2個が積載できるトランクを有していることから硬派なスポーツカー派からは軟弱なコンセプトと批判されることもあったが、テールを伸ばしたのは高速安定性を高めるためであって、トランクを設けることができたのは副次的なものだったというエピソードもある。

 いずれにしても「エブリデイ・スーパーカー」というコンセプトは、この当時では新しいものであり、それを世界中のスポーツカーメーカーが追いかけたことは間違いない。デビュー当時の価格は約860万円。バブル期といってもおいそれと手の出せない価格であり、このころのヤングドライバーにとっては、本当に憧れのモデルだった。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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