クルマに愛着をもつことが苦手克服への第一歩!
そして、ビギナーのころに遭遇すると運転が苦手と感じやすい道路状況というものもあります。歩行者や自転車などで混雑し、電柱や看板などが出っ張っていて走りにくい道。これはきっと、熟練ドライバーでも未だに苦手という人も多いですね。駅前の商店街などはこうした道路状況が多いので、なるべく通らないようにしたいものです。
追い越し車線のない高速道路や山道で、制限速度で走っていたら後ろから煽られた、「早く行け」とパッシングされた、なんて場面でも苦手と感じやすくなります。焦ってスピードをあげたら、今度は恐怖との戦い。緊張感や、余計な力が全身に入ったせいで、どっと疲れてしまうことでしょう。こういうときは無理にスピードを上げるのではなく、路側帯など安全な場所にウインカーを出して寄せ、後続車を先に行かせてあげるといいですね。
混雑している駐車場、初めて行った場所の駐車場、入れにくいスペースの駐車場なども、苦手意識が強くなりやすいです。何度も切り返して入れるのは大変で、後ろで何台も待たれてしまうと、もう冷や汗ものですよね。もし待機できるスペースがあるなら、後続車を先に行かせてから、ゆっくり落ち着いて車庫入れをしましょう。もしそれができなければ、待たせても仕方ないと開き直るしかありません。気が散るとよけいに時間がかかるだけなので、周囲の目など気にせず車庫入れに全集中。無事に車庫入れが完了して、待っていたクルマが自分の前を通過する際に、手をあげて「ごめん」と軽く挨拶するなど、フォローすれば大丈夫です。
さらに、運転テクニック以外のところでも、運転が苦手だと感じやすいシーンがあります。それが、仕事などで苦手な人と一緒に乗ることになった場合や、長距離走行で飽きてしまうとき、車内のニオイがダメで苦手という人もいます。天候でも、雨の日や雪の日は苦手と感じやすいですし、夜の運転が怖いという人も。長距離走行の場合は、あらかじめ音楽をダウンロードしたり、好きなお菓子や飲み物を持ち込んだりと準備をしてみてはいかがでしょう。
車内のニオイは、まずエアコンフィルターを交換したり、シートに消臭スプレーをかけてみること。中古車を買った場合には長年の汚れが蓄積していてニオイの原因になっているかもしれません。そのうえで、芳香剤や車内用のアロマディフューザーなど、好きな香りをチョイスするといいでしょう。苦手な人とは、なるべく一緒に乗らないようにするのが一番ですが、やはり音楽や食べ物など、相手が喜びそうなものを準備するのが良さそうです。雨や雪の日はなるべく運転しないようにしたいところですが、どうしてもしなければならないなら、出発時間を30分〜1時間ほど早めてみてください。心の余裕が、すこし苦手意識を薄めてくれるかもしれません。
そんなわけで、あなたはどちらかというとAさんでしょうか、Bさんでしょうか? もしBさんだった場合は、今日から少しずつでもいいので、まず自分のクルマのいいところを探しましょう。何もなければ、シートカバーをかけたり、好きなアーティストやキャラクターのステッカーを貼ったり、好きな香りや音楽を準備したりして、少しでもクルマを好きになれるように変えていきましょう。まずは、それが第一歩です。
具のないカレーも、1個でも好きな具が入るだけで見違えてくるはず。運転も同じです。出かけようとしてクルマを見たときに、1つでも好きなところがあったら、乗るのが少し楽しみになるのではないでしょうか。もう1つ増えたら、また少し楽しみになります。そうやって少しずつ変えていくことで、苦手だと感じていたところも徐々に減っていくかもしれません。まずは、好きなものを1個。そこからが運転の苦手をなくすスタートだと思って、トライしてみて欲しいと思います。