世界初の2ローターエンジンを搭載したスポーツカーも存在!
3)東洋工業コスモスポーツ(1967年)
トヨタ2000GTが市販開始となった1967年には、もう一台伝説のモデルが誕生している。それがマツダ(当時の社名は東洋工業)のコスモスポーツだ。世界初の2ローターエンジンを搭載したスポーツカーは、その未来的なルックスもあって、若者だけでなく幅広いドライバーに憧れの存在として認識されたという。こちらもボディサイズは意外に小さく、全長4140mm・全幅1595mm(前期型)と5ナンバーサイズ。
128馬力にパワーアップした後期型では最高速度200km/hを誇った。当時、免許を持っていないような年齢だった子どもたちには『帰ってきたウルトラマン』の劇中車としての印象が強いかもしれない。ちなみに、後期型の新車時価格は158万円。やはり庶民の手が届く存在ではなかった。
4)日産スカイラインGT-R(1969年)
最後に紹介するのは1969年に生まれ、現在でもその末裔といえるモデルが世界中で愛されている日産スカイラインGT-Rだ。こちらも説明不要だろう、スポーティなファミリーセダンとして「箱スカ」の愛称で呼ばれる3代目スカイラインに、レースで勝つために専用の「S20」エンジンを載せた、エボリューション的モデルだ。2ドアボディ、オーバーフェンダーの印象が強いかもしれないが、最初のスカイラインGT-Rは4ドアボディだった。
しかし、太いタイヤを収めるために特徴的なキャラクターライン(サーフィンライン)をカットしたリヤフェンダーは、その凄味からGT-Rの象徴となっていった。当時の新車価格は150万円。こちらもとうてい庶民が簡単に買えるような代物ではなかった。だからこそ憧れの存在となり、伝説となったのだ。