ベンツやレクサスがなぜ必要? 教習車に「高級モデル」を導入する目的とは

クルマに興味関心が薄れている若者や女性へのアピール効果もある

 免許を取るときに誰もがお世話になる教習車。

 教習車(普通車)には、道路交通法施行規則により、乗車定員5人以上、全長4400mm以上、全幅1690mm以上、ホイールベース2500mm以上及びトレッド1300mm以上という条件が定められているが、これらを満たせば、セダン以外のSUVやミニバン、ハイブリッド車、EVでもかまわない。

 そのため、一部の教習所では、ベンツやBMW、アウディ、レクサスなどの高級車を教習車として導入しているところもある。

 じつはバブルのころから、ベンツの190やBMWの3シリーズを採用していた教習所もあり、話題になっていた。

 今日でも、オーソドックスな国産セダンではなく、高級車を導入するのは、話題づくりや他所の教習所との差別化が主な目的といっていい。

 実際、高級車での教習は、高速教習などに限定し、広告的効果を狙っている教習所も多いし、クルマへの興味関心が薄れている若者へのアピールや、女性やセレブ層(?)への訴求力も期待しているようだ。

 教習料金に関しては、各教習所によっても違いがあるが、高級車コースだから高価というより、予約の優先度の違いによるコース別価格設定のなかに、高級車が選べるプランがあったり、追加料金はないが、運がいい人だけ高速教習時に高級車に乗れたりといろいろある。

 教習所に通っている人にとっては、どんなクルマでもはじめてハンドルを握るクルマなので、他車との比較は出来ないし、自分の操作だけで一杯いっぱいだと思われるが、視界の良さや取り回しやすさなどの重要性は感じられるはず!?

 国産車では、今のところマツダ車が教習車のシェアNo.1であり、アクセラやその後継車の「マツダ 教習車」(タイの工場で生産しているデミオがベースの「マツダ2 セダン」)が多いが、高級車とベーシックな教習車のどちらにも乗る機会があれば、初心者なりにいろいろな発見があるのでは?

 本当は免許取得後に、ハンドルを握る可能性が高い車種やサイズのクルマで教習できるのがベストなのだろうが、通いやすさや料金プランと合わせて、入校前に教習車の車種も調べてみてはどうだろうか。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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