約9割がアイサイトX搭載グレードを選択!
スバルは、先進安全技術とスポーティな走りを高次元で融合させた新型「レヴォーグ」の市販モデルを発表した。発表会の場は、なんと日本航空(JAL)の整備場。スバルにとってJALは、ドイツ・ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの参戦マシンをドイツへ輸送するパートナーでもあるのだ。そして、何よりスバルは、ボーイング社の航空機の中央翼も生産している。そのような関係もあり、今回の発表会における両社のコラボレーションが実現した。
発表会場である整備場には、ボーイング787-8型の航空機が鎮座。その側には3台のレヴォーグが並べられていた。14時に発表会はスタート。まずはスバル代表取締役社長の中村知美さんが登壇。
「移動する楽しさを提供する点で、日本航空とスバルは共通点があります。そして、すべての移動を感動に変えるクルマ、新型レヴォーグをスバルの未来への証として、本日発表しました。1989年に発売した初代レガシィ以来続く、グランドツーリング思想というものがあります。“より遠くへ”“より速く”より快適に”“より安全に”という思いを継承。スバルが今持ち得る技術をすべて結集したクルマです」とコメントした。
また、新型レヴォーグの開発責任者である、スバル 商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー五島 賢さんと、日本航空 取締役常務執行役員の北田裕一さんとのトークセッションも行われた。
北田さんはいち早く、公道にて新型レヴォーグを体感する機会を得たそうで、試乗した感想について、「スムースな走り出しや加速といった走行性能に加え、安全で快適な運転を支援するさまざまな機能が搭載されています。限られた時間ではありましたが、楽しく感動的な時間でした。時間があれば一日中運転していたかったというのが本音ですね」とコメント。
「単に運転が楽になるだけではなく、運転者や同乗者が、本当に運転中に安心を感じることができる、素晴らしい機能だということをあらためて実感しました」と、新型レヴォーグとアイサイトXの実力や魅力を、肌で感じたようだ。
続けて北田さんは、「新しい生活様式が求められる時代、仕事もリモートで行えるようになってきています。ですが、私は人間の本質的な欲求である“誰かに会いたい”ですとか、“どこかに行きたい”という気持ちは決してなくならないと思っています。われわれ日本航空は、より安全で安心な移動手段を提供する責任があると思っています」と語ると、五島さんも「スバルにもグランドツーリング思想があります。新しい生活様式のなかで、移動し、そこで何かを体験するということがもっと貴重な価値、重要なことになっています。その貴重な移動を楽しいもので、より安全なものにしたい。そのときのお供が、新型レヴォーグであってほしいですね」とコメントした。
さらに、発表会では新型レヴォーグをボーイング787の機体に積み込むデモンストレーションも行われた。実際に搭載するには厳重な梱包が必要ということで入り口まで疑似搬入だったが、厳重に機内へ搭載し、大事なクルマを何事もなく安全に目的地へ輸送する。これはスバルが考える運転者や同乗者を安全に、かつ快適に目的地までたどり着けるために取り組むさまざまな技術開発などにも通じているのではないだろうか。
この確実な日本航空による車両輸送が、2019年のドイツ・ニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦したWRX STIのクラス優勝に、大きく貢献したと言っていいだろう。そんな安全について真摯に取り組む、両社の親和性が感じられる発表会であった。