完全セルフの実現目指してシステムの実証実験実施中
具体的には、給油場所に止めたクルマをカメラで確認して、油種の間違いや操作状況、子供が入れようとしていないかなど、安全を確認したうえで、制御卓と呼ばれるスイッチを操作して給油できるようにしている。逆を言えば、操作しないとお客さんは給油できないのだ。この点が完全セルフではないという理由である。
実際に入れるとき、ノズルを取ってからすぐに給油が開始される場合と、少し間を置いてからの場合があるが、この違いは制御卓の操作のタイミングの違いによるもので、アナログで制御しているのがわかるポイントだ。
このシステムだと、誰かしら制御卓に張り付いていないといけないし、深夜でもひとりは常駐しなくてはならず、これだけでも負担は大きいのは確か。最近は減っているようだが、制御卓の操作を省ける場合があったり、以前、お客さんが入ってきたらアナログながら自動でボタンを押すように仕掛けを作って不正をしていた事件もあった。
ちなみに、深夜は無人のように見えるのは、スタッフはひとりしかないことが多く、電気を点けたりしていると、接客をしなくてはならないことも出てきて、制御卓に集中できないからだ。
それを受けて、管轄の消防庁も対策に乗り出していて、まずは制御卓にいなくても、タブレットから操作できるように、2019年末に規制緩和。さらに現在、石油元売りとも協力して、AIを使って自動で安全確認をして、許可を出すシステムの実証実験を行なっていたりするので、将来的にはさらなる規制緩和が進むのは確かだろう。