「乗りたい……」日本のスバリストが涙! 喉から手が出るほどほしい「国内未導入」のスバル車3選 (2/2ページ)

徹底的に剛性を高めたスペシャリティカーも!

2)S209

 北米市場に初めて投入されたSTIの限定車。アメリカのサーキットでの速さに重点を置いて開発し、キャデラックのV系など500~600馬力級のスポーツモデルに対抗すべく、ピークパワーとハイグリップを追求。265の幅広タイヤを履きこなすため、ボディをオーバーフェンダーで40mm拡幅して武装。ワイドトレッド化により悪化した応答性を高めるため、ニュルブルクリンク24時間耐久レースの現場で実績のある「フレキシブルドロースティフナーリヤ」という補剛パーツを初採用。ボディを補強してバネ特性を硬くするのではなく、車体を硬くせずに操舵入力の伝達を速めることでワイドタイヤの難点を見事に克服したなど、日本のスバリストが地団駄を踏んで羨望してしまう内容に注目が集まった。

 北米向けWRXでおなじみのEJ25ターボエンジンはSTIチューンで、ピークパワーを向上。ビッグタービンらしい大きめのターボラグを伴いながら高回転域でパワーが炸裂する様子は、初代WRX世代のEJ20ターボのようなメリハリと刺激にあふれ、北米の排ガス規制への適合性から採用される不等長排気サウンドもまた泣ける。EJ20ロスを埋める珠玉のEJ25が味わえるアメリカのスバルファンが羨ましい限りだ。

3)トライベッカ

 2005年に日本のエクシーガよりも前に登場した3列シートSUVで、前期型は2代目インプレッサの後期型や軽自動車のR1/R2などでも見られる「スプレッドウイングズグリル」を中心とした印象的なスタイリングで話題となった。じつは国内市場への導入が現実的に検討されていたが、リーマンショックもあって計画は白紙となった模様。個性的すぎるデザインは賛否が分かれ、北米でも人気は低迷したので、国内市場に導入されても、おそらく販売は苦戦しただろう。エンジンは4代目レガシィなどで名機の誉れが高かった6気筒、EZ30を搭載。後期型では拡大版のEZ36も搭載されるなど、一部のスバリストは熱い眼差しを送っていたこともあり、数台が国内に上陸。数年前まではまれに中古車市場に出ることがあったが、今では、出てもかなり高騰した相場となるようだ。

 これを日常の足グルマとして所有するスバリストのTさんは、前期型、3.6リッターの6気筒ならではの高トルクと上質感はほかのSUBARU車では得られないものとして、いたく気に入っている。内装は4代目レガシィと3代目インプレッサの良いとこどりをした雰囲気で、さらにアメリカ車っぽさを上手く加味して味わい深い。トライベッカの系譜はアセントに受け継がれた。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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