どの動物のものでも「本革」と呼ばれる
クルマのステアリングやシート、シフトレバーやシフトブーツ、そのほかの内装に使われる高級素材『本革』。革という以上、動物の皮を加工したものだというのはわかるのだが、どのような革を使っているのだろうか?
本革とは、じつは動物の革全般のこと。牛をはじめ、馬、豚、ヒツジ、ヤギ、シカ、カンガルー、ワニなど、天然皮革、リアルレザーであれば、何でも『本革』。こうした本革に対し、ポリ塩化ビニールやポリウレタン樹脂などを使って、天然皮革に似せたものを合皮(合成皮革)という。PUレザー(PU=ポリウレタン Polyurethane)、フェイクレザー、合成レザー、PVCレザー(PVC=Polyvinyl Chlorideポリ塩化ビニール)などは、すべて合皮なので、本革ではない。
もっとも、一般的に本革といえば、牛がメイン。ただし、同じ牛革でも生体時の年齢、性別、飼育状況などによって、「カーフ」「キップ」「カウ」「ブル」「ステア」と分類し、区別している。
クルマのカタログを見ても、単に「本革シート」「本革ステアリング」と書いてあるだけなので、どんな品質の本革を使っているかまでは確認できないが、自動車の本革部品は、ほぼ牛革だと思って間違いない。