全塗装より手軽で元にも戻せる! 「良いことずくめ」に見えるクルマの「ラッピング」にもデメリットはあった

意外と施工後のメンテナンスも大事

 最近はかなり定着してきた、カーラッピング。以前はバスを1台丸々、広告を貼るといったものだったのが、今ではボディの色替えや雰囲気アップに活用されるようになってきた。街で見かける派手なカラーリングやマットカラーは、塗装してあるように見えて、実際はカーラッピングで対応していることが多かったりする。

 色替えだけでなく、実用面でもボディの退色やキズの防止や補修費用の軽減(キズをある程度直してそのままラッピング)など、メリットは多い。また全塗装するよりも、安く済むし、手放すときは剥がせばノーマルに戻るのもカーラッピングならではの利点だ。

 もちろんデメリットもあって、気をつけるポイントは意外に多い。まず、施工前に確認されるのが、剥がすときの塗装剥がれ。塗装というのは密着はしているものの、絶対に剥がれない、というほど強固ではない。古くなればなおさらで、フィルムを剥がすときに一緒に剥がれてきてしまうことがある。

 このほかには、フィルム自体が劣化してしまうこと。保管状態にもよるが5年ぐらいから注意が必要とされている。ただ、塗装剥がれも含めて、使うフィルムの質によるところもあるので、予算との兼ね合いも大きい。

 そのほか、フィルムの劣化に近いのが、細かい部分の剥がれ。角の部分などは剥がれやすく、少しだからいいやと放置していると被害が拡大することがあるし、少しだけとはいえ、意外に全体のイメージに悪影響を及ぼすこともある。

 また、器用な人なら伸びのいい高品質のフィルムを使えば、DIYでも施工可能ではある。だが、その際の注意点はシワや気泡の発生以外に、フィルム自体が途中で足りなくなり、施工したい箇所すべてをカバーできずやり直したなんていう話もよく聞く。いずれにしても、メリット・デメリットを把握したうえで利用するようにしたい。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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遠藤ミチロウ、岡江久美子

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