いまやOEM供給は当たり前になっている
近年クルマの開発現場は安全性能や環境性能に代表されるクルマに求められる要素が増えており、それに伴う確認事項も激増している。という背景もあり自社のラインアップに欲しいクルマをすべて自社で開発するのは、開発資源をはじめとしたいろいろな理由で難しくなっている。そのため現在はダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズのように、細部が違うだけで実質的に同じクルマを他社から供給してもらい販売するOEM車は当たり前になっている。
OEMは本家を含め2社2台までなら覚えやすいが、3社3台以上となると覚えにくく、ここでは3台以上あるOEM車を挙げていく。
※車名は供給元が生産するいわば本家から並べる
■軽を含む乗用車
ダイハツ・ミライース/トヨタ・ピクシスエポック/スバル・プレオプラス
ミライースはスズキ・アルトが直接的なライバル車となる価格を抑えたベーシックな軽乗用車で、アライアンスを結ぶトヨタとスバルにも供給される。
スズキ・エブリイワゴン/日産VN100クリッパーリオ/マツダ・スクラムワゴン/三菱タウンボックス
商用バンを含む軽1BOXカー、軽トラックはスズキから供給されるこの4社が最大勢力だ。エブリイワゴン四兄弟はクルマによってグレードが若干異なる。
ダイハツ・トール/トヨタ・ルーミー/スバル・ジャスティ
スズキ・ソリオの好調に刺激されたトヨタ&ダイハツが、最小コンパクトカーのパッソ&ブーンをベースにダイハツ主導で開発した2016年登場のプチバン。クルマの走りに関しては注文を付けたいところもあるが、使い勝手は申し分ない。さらについ最近までトヨタではルーミーの兄弟車となるタンクもある全ディーラー扱いだったのもあり、ジャスティ以外はいまだ好調に売れている。先日のマイナーチェンジを期にタンクはトヨタの原則全ディーラー全車種扱いにより販売台数が若干多かったルーミーに統合され三兄弟となったが、四兄弟だったころはそれぞれに標準系とカスタム系があったのもあり、合計8つを区別できる人は相当のクルマ通といえた。