7人乗りの高級SUVやコンパクトセダンも目立たない存在だった
2)MDX(2003~2006年)
2000年代初頭、HR-VやCR-Vといったコンパクト~ミドルクラスのクロスオーバーSUVはすでにラインアップしていたホンダであったが、それ以上の車格のモデルは存在していなかった。
1990年代にはいすゞからビッグホーンのOEM供給を受けてホライゾンとして販売しており、北米市場ではアキュラブランドからSLXという名前でも販売しており、その後継車種として自社開発で生み出されたのがアキュラMDXだった。
北米市場で2000年10月に販売がスタートしたMDXを2003年3月から日本でも販売することとなったが、500万円にせまる価格と3.5リッターV6のみのラインアップ、どちらかというとアメリカ人好みのルックスなどが災いしたのか、登場から3年ほどで姿を消し、2代目モデルからは日本に導入されることはなかった。
3)インテグラSJ(1996~2000年)
インテグラと聞くとタイプRを筆頭にスポーティなイメージの3ドアクーペ及び4ドアハードトップセダンを思い浮かべる人がほとんどだろう。しかし、インテグラSJはそんなスポーティなイメージとは無縁なコンパクトセダンである。
これは、当時インテグラよりもコンパクトなセダンをラインアップしていなかったベルノ店向けに仕立てられた車種であり、中身はシビックフェリオの兄弟車だった。ただし、シビックフェリオにあった1.6リッターVTECエンジンを搭載したSi相当のグレードや、安価な1.3リッターエンジンを搭載する仕様はなく、1.5リッターのみ。
スポーティなものはインテグラに任せ、あくまでベルノ店の実用セダンとしてラインアップされたインテグラSJはある程度の台数が売れていたものの、現在ではすっかり見る機会のないモデルとなってしまっている。なお当時提携していたいすゞは、タイ市場でインテグラSJをベースとしたバーテックスを販売していた。