義務「じゃない」半年点検は必要? ディーラーの「メンテナンスパック」で得する人・損する人 (2/2ページ)

メンテナンスパックには任意の半年点検なども含まれる

 近年では、各ディーラーとも“メンテナンスパック”というものを用意して、積極的にアピールしている。これは、さまざまな期間や内容があるのだが、例えば初回車検までの期間に受ける点検にかかる費用や、一定期間に交換するオイルやワイパーブレードなどの消耗品代をあらかじめ、まとめて支払うことでお得になるというもの。

 新車販売による収益ではなかなか食べていけないディーラーが、メンテナンス収益に活路を見出し、格安車検業者やガソリンスタンドなどにお客を逃がさないための、“囲いこみ策”として用意されているという背景がある。

 気になるのはその内容。「まとめて前払いすることで費用が安くなる」としているが、多くのメンテナンスパックには、義務で受ける必要のない法定点検の間(半年おき)に任意で受ける点検が含まれているのである。プランによってはこの任意点検時にオイル交換も入っていたりする。

 オイル交換のタイミングについて諸説あるが、あまり走行距離が伸びない人ならば、法定点検も含めて半年おきのオイル交換は少々頻度が多いといっていいだろう。任意で受ける点検を全否定するつもりはない、いつでもベストコンディションを保っていたいから必要だと考える人もいるだろうし、年中遠距離出張にクルマを使うひとなら、半年おきのオイル交換は魅力的に見えることだろう。

 販売現場で聞いてみると、「あまり走行距離の伸びないお客様ほど、いわゆる任意の6カ月点検を熱心に受ける傾向がある」との話もある。無用とまではいかないが、メンテナンスパックの損得勘定をする時には、プログラムに含まれていることは是非忘れないでチェックしてもらいたい。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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