ディーラーやセールスマン単位での個別対応で解決することも
とはいえディーラーも客商売なので、できるだけ穏便に解決する手段を模索してくる。そのひとつが当該車両を買い取り、同型車を買いなおしてもらうという方法。しかし、このケースでは、どんなにディーラー側が譲歩しても、法定諸費用など追加的に費用が発生するので、これを許容できるならば車両交換は可能となる。メーカーが国土交通省にリコールを届け出たとしても、それを理由として車両交換となることはない。届け出に従って無償で改修を受けられるだけである。
過去にリコールまでいかないが、根本的な修理が不可能で乗り続ける限り症状が出たら部品交換で対応するトラブルを抱えたクルマがあったそうだ。メーカー保証期間中は無償交換が可能だが、保証期間が過ぎれば有償修理となるので、担当セールスマンが個人的に当該車を買い取ってトラブル処理をしたという話も聞いたことがある。
中古車については、たとえ同年式同型車が複数あったとしても、個々でコンディションが異なるので、現物のコンディションを十分チェックして購入するのが大原則。つまり購入後にトラブルが発覚しても、独自の品質保証制度でもないかぎりは原則的には購入時に“見落とした”ということになるので、あとは購入業者の良心を信じて個別交渉していくことになる。
できるだけ追加の支払い分を発生させることなく、新たに車両購入するというのが現実的な解決法となる。無償交換などがまったくないわけでもないのだが、トラブルが発生したあと、それほど要求もしていないのに、新車への交換がすんなり行われたりしたら、それはそれで何か後ろめたいことがあるのではないかと用心したほうがいいだろう。