縦型ディスプレイの採用によって機能の集約が可能に!
そして、最新のクルマは、スイッチ類をできるだけ少なくして、ディスプレイで操作させる方向にある。であれば、縦型のほうが、上にマップ、下に例えばエアコン操作画面……というように、見やすさを犠牲にせず配置でき、十分な画面サイズの確保が可能となり、使い勝手がシンプルかつ分かりやすくなる。操作自体も、スマホやタブレット経験者なら、タッチ操作のほうが親しみやすく、それこそ、そこらじゅうにあるスイッチ操作のわずらわしさから解放されるというわけだ。
ちなみに、ボルボの例を挙げると、ナビ、エアコン、オーディオの操作にとどまらず、ドライブモード表示、前席のリラクゼーション機能(マッサージ機能)まで、縦型大画面ディスプレイで行うことになる。機能の集約、という意味でも、縦型ディスプレイは理にかなっているのである。
ボルボは安全性を第一に考える自動車メーカーであり、すべての機能に理由がある。そんなボルボが縦型ディスプレイを使い始めたのは、もちろん、1画面で多くの情報、操作にアクセスできるほうが、安全運転につながるという考え方に基づいているに違いなく、これから発売される新型車への縦型ディスプレイの採用は、当たり前になってくると思われる。今や、クルマは「つながる」ことが当たり前。タブレットのような縦型ディスプレイがもてはやされるのは、時代の必然、と言ってもいいぐらいなのである。
プリウスPHVへの採用例も、ハイブリッドプリウスとの差別化、先進性のアピールが大きな理由のはずで、また、テスラ・モデルSの17インチ縦型タッチスクリーンのデザイン、存在感、迫力が、テスラという最高性能の電気自動車の先進感、未来感を象徴するひとつのアイテムになっていることもまた事実なのだから。